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現在相場考察

レアなコンビXLは上昇傾向、サントスガルベW20099C4

2021年2月23日更新
カルティエのサントスガルベW20099C4について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年2月の安値と2021年2月の安値を比較し現在相場を考察。この1年0ヶ月での変動は18万7000円の値上がりだった。

サントスガルベ W20099C4についての考察(2021年2月)

カルティエのメンズサイズといえば「LM」ですが、このサントスガルベは「XL」。つまり、従来のメンズサイズであるLMよりも大きなモデルであるのです。

登場したのは、2005年ですが、当時といえばパネライブームをきっかけに、高級腕時計が全体的に大きくなっていた時代です。

またこの時期サントスには、「サントス100」という新シリーズが投入。サントス100には、かなり大型なケースが採用されていたわけですが、従来から存在する、こちらの「サントスガルべ」にも大きなモデルを追加していたわけです。

とはいっても、このサントスガルベ、XLといえどもそのケースサイズは約35mmといったところ。サントスガルベ自体が“横幅”が小さな傾向があるため、XLでも35mmといったサイズ感に収まっているのです。

そんなサントスガルベのXLですが、この2年、3年ぐらいの間において、以前よりも注目されるといった様子があるように感じられます。

実際、ステンレスのW20098D6は2017年まで30万円台前半という水準でしたが、2018年10月からは40万円台に到達。その値下がりしたものの、2018年以降は「だいたい40万円台」といった傾向があるわけです。

そして、今回お伝えするのは、そのコンビモデルであるW20099C4なのですが、この時計、しばらく中古売出し数が「ゼロ」という状態になっていました。

また、稀に出たものの、「出たらすぐに売り切れる」といった傾向があったわけです。実際、筆者は以前、腕時計投資.comのメール便機能でこのW20099C4の出現を受け取ったと思ったら、すぐに売切れていた様子を目にしています。

そんなW20099C4ですが、ごく最近状況が変化している様子があります。

というのも、このW20099C4の中古が最近複数本出たということなのですが、そういったことにより、「出たらすぐに売切れ」というわけではなく、今でも購入可能な状態となっています。

ただ、他の個体はすでに売切れてしまったようで、現在出ているのはこの個体のみといったところ。

そして、こういった人気さとレア感により、現在水準は以前よりもだいぶ値上がりしている状態。

W20099C4は2020年2月の段階で約40万円でしたが、今では約59万円にまで上昇しているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年2月
の安値
2021年2月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
サントスガルベ
W20099C4
中古 1年
0ヶ月
¥404,800 ¥591,800 187,000 146.20%

なお、この個体の他にあったW20099C4はどういった価格帯だったかというと、これとほぼ同じ水準。約60万円といったところでした。

ですから、現在の約59万円というW20099C4の水準は、相場といって差し支えがないといえ、過去水準と比べると、分かりやすく値上がりしているといえます。

ちなみにこのW20099C4、最近サントスガルベのXLに興味がある筆者が評論するならば、以下のようになります。

「コンビの色合いが往年のサントスガルベらしく、さらにXLという近代的なサイズ感が魅力的。また、なかなか“無い”というレア感がさらに魅力を引き立てている。」

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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