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現在相場考察

490万円台という状況になっている、アクアノート5167/1A-001

2021年3月14日更新
パテックフィリップのアクアノート5167/1A-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年11月の安値と2021年3月の安値を比較し現在相場を考察。この4ヶ月での変動は42万600円の値上がりだった。

アクアノート 5167/1A-001についての考察(2021年3月)

今年になってノーチラスの値動きが活発化してきましたが、その前の段階で「動いているパテックフィリップ」という印象だったのがアクアノートです。

アクアノートは、これまでノーチラスの影に隠れてしまうといったような存在感でしたが、2020年において、ノーチラスが値動きしなかった横で、目立った上昇となっていたわけです。

しかし、2021年になると、ノーチラス5711/1Aは長い沈黙を経て、「巨人が目覚めた」かのようなすさまじい上昇をしている様子。つい2ヶ月ぐらい前まで、600万円台だったのが、今では1000万円以上という水準に到達しているのです。

ノーチラス5711/1Aがこのような派手な値動きとなったとき、これまで、アクアノート5167/1Aはそれほど値動きしないという傾向がありました。

もちろん、5711/1Aの値動きが継続している場合はその限りではありませんが、今回のように「一気に動く」というような場合において、3針アクアノートの変動は特に見られないという傾向がこれまであったといえます。このようなタイミングで動くのは、トラベルタイムの5164Aのほうであり、3針はそれに対してだいぶ遅れて値動きするという傾向があったわけです。

実際、5164A-001は、先日お伝えしたしたように『600万円台⇒700万円台』という変化になっており、「2019年上半期水準を超えた」という様子となっています。

そのため、3針はしばらく動かないと思うところなのですが、実は、今回の値動きでは3針、つまり 5167/1A-001値動きしているのです。

現在、5167/1A-001のボトム価格は約490万円という水準に到達しているのですが、これは前回お伝えした2020年11月水準と比べて約42万円の上昇です。

変動額は5164Aよりも大きくないものの、現在水準は過去最高値更新といった様子。2020年11月水準でも、「2019年上半期よりも40万円以上高い」という状態だったわけですが、現在水準はそれをさらに40万円以上上回っているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年11月
の安値
2021年3月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
アクアノート
5167/1A-001
中古 0年
4ヶ月
¥4,488,000 ¥4,908,600 420,600 109.37%

この5167/1A-001は、2018年頃まで値動きしないという印象があり、実際その時代の相場は「2014年水準以下」だったわけです。

2017年にノーチラス5711/1A-010400万円以上の水準となるなど、派手な値動きとなった後も、しばらくこの5167/1A200万円台で購入可能といった様子が続いていました。ですから、現在の500万円近いという水準は、その時の印象からすると「驚く!」という感覚になります。

ちなみに、2017年11月における5167/1A-001の水準は約230万円だったわけですから、もしもその時買っていたならば、今頃260万円もの値上がり体験となったことでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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