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2021年10月1日更新

阿部泰治のパテック論 ~第77回~ 「Ref.5738P-001」『ゴールデン・エリプス』Platinum

みなさん、こんにちは。

9月も気づけば2/3が過ぎ、今日で3連休も終わりですね。当店は休みなく営業しておりますが、まだまだ直接お会い出来ていないお客様も多く、心苦しい限りです。とはいえ、だまっていても何も変わりませんので、今日もしっかりと良い情報をお届け出来ればと思います。

早速ですが、今回は市場での流通が少なく、なかなかお目にかからないドレスウォッチ『ゴールデン・エリプス』「Ref.5738P-001」Platinumが入荷して参りましたのでご紹介していきたいと思います。是非最後までお楽しみください。

【目次】
◆ 「Ref.5738P-001」『ゴールデン・エリプス』Platinum
◆ まとめ

「Ref.5738P-001」『ゴールデン・エリプス』Platinum

『ゴールデン・エリプス』。私が歴代の『ゴールデン・エリプス』に対して抱いていたイメージは、大きさや厚みもそこまでなく’’極めてシンプルで渋い時計’’というものでした。

しかし、今年の初めに入荷した18KRG(ローズゴールド)×黒文字盤の「Ref.5738R-001」を見た時に、今までのイメージが一瞬にして吹き飛び、シンプルにめちゃくちゃカッコいい!と思ったのは以前のパテックフィリップ論でお話ししたかと思います。


※Ref.5738R-001

18KRG(ローズゴールド)×黒文字盤の組み合わせがカッコいいのはもちろんですが、ケースサイズが34.5㎜×39.5㎜になったことで、現代の時計トレンドによりマッチしましたね。

そして今回ご紹介するPlatinum(プラチナ)ケース「Ref.5738P-001」も同サイズとなって登場しました。

あまり知られていないかもしれませんが『ゴールデン・エリプス』が誕生したのは1968年。既に50年以上経過している歴史あるモデルなのです。”Golden ellipse”を直訳すると”黄金の楕円”。正直なんのこと?と思われてしまいますが、この”黄金の楕円”には、ギリシャの数学者により発見されたといわれている「黄金分割」(1:1.6181)という意味があり、これに基づいて『ゴールデン・エリプス』はケースデザインされているのです。

今回ご紹介する「Ref.5738P-001」は、『ゴールデン・エリプス』誕生40周年を記念して2008年に発表され、現行モデルとして現在も販売されているモデルです。Platinum(プラチナ)仕様、ラージサイズ34.5㎜×39.5㎜。歴代の『ゴールデン・エリプス』を知っている人からすると、驚きを持って迎えられたと思います。既に発売から13年ほど経過していますが、実際にコミットでも販売するのは今回が初めてで、市場での流通は極めて少ないモデルであると思います。

『ゴールデン・エリプス』誕生50周年にあたる2018年には、コミットでも販売実績のある18KRG(ローズゴールド)ケース×黒文字盤「Ref.5738R-001」と、Platinum(プラチナ)ケースに手彫金と七宝を施した限定製作モデル「Ref.5738/50P-001」が追加されました。


※Ref.5738/50P-001

こちらは、ケースバックには”ELLIPSE D’OR 1968-2018″の記念刻印が入っており、リュウズにはカボションカットのブラック・オニキスがセッティングされています。本黒七宝を施した18KWG(ホワイトゴールド)の文字盤には、手彫金による渦巻模様が刻まれています。以前カラトラバで似たようなモデルを扱いましたが、是非ともこのモデルも扱ってみたいですね。

前置きは長くなりましたが、「Ref.5738P-001」に話を戻します。

キレイなブルーソレイユの文字盤には、ホワイトゴールドの植字インデックスが配され、文字盤プレート自体にも同様に使用されています。

先程もお伝えしましたが、ケースの縦横比率はギリシャの数学者により発見されたといわれている「黄金分割」(1:1.6181)を用い、デザインは円と長方形が融合された”楕円形”、サイズは34.5㎜×39.5㎜と、現代に合った進化をしつつ、誕生以来変わらないシンプルな美しさを保っているあたりは、さすが【パテックフィリップ】の一言につきます。

厚さ僅か5.9㎜のケースには、【パテックフィリップ】が誇る超薄型自動巻ムーブメント「Cal.240」が収められています。

差別化されたPlatinum(プラチナ)ケースには、もちろんダイヤモンドがセットされています。

ネイビーブルーのアリゲーターストラップに、Platinum(プラチナ)製のゴーデン・エリプス専用ピン・バックル(尾錠)が、上品な雰囲気を演出していますね。このような細かな拘りが【パテックフィリップ】が他ブランドと一線を画すところではないかと思っています。

保証書日付は2018年7月。比較的高年式の時計で、アリゲーターベルトは多少の着用感がありますが、ケースはノンポリッシュで目立つようなキズもなくオススメです。箱、冊子類などの付属品の状態も良いですね。

気になる販売価格ですが、4,785,000円(税込)

国内正規販売価格は、6,413,000円(税込)。なかなか市場でもお目にかかることは少なく、人とは違った格別な存在感を放つモデルをお探しの方には是非ともオススメいたします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

最近は「パテックフィリップ論見てるよ!」と、仰ってくださるお客様も増え、大変嬉しく思っております。とても私自身のモチベーションになっており、少し怖い見た目とは言われますが、気にせずお声掛けは沢山いただけますと幸いです。(笑)

まだまだ取り扱いたい【パテックフィリップ】のモデルは沢山あり、どんどん皆さんにお届け出来るよう、日々精進して参ります。

では、また!

●この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。

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