腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

意外にお得という状況、シードゥエラー“赤シード”1665

2021年10月18日更新
ロレックスのシードゥエラー1665について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年3月の安値と2021年10月の安値を比較し現在相場を考察。この4年7ヶ月での変動は100万円の値上がりだった。

シードゥエラー “赤シード” 1665についての考察(2021年10月)

4桁世代のスポーツロレックスは、「アンティーク」と呼ばれていますが、こう呼ばれるようになったのは1990年代後半だったといえます。

その時期、これら「アンティーク」は、憧れのモデルといった感覚で、いつかは手に入れたい1本というキャラクタでした。

そのため、相場もすごく高いという印象だったわけですが、ここ数年の様子からは、かつての面影があまりないといえます。

とはいえ、そんな「アンティーク」の中でも、一部モデルに関しては、既に「かつての感覚からすると安価」という状況を脱している様子。具体的には、エクスプローラー1016や、サブマリーナ5512などが近頃値動きしているわけです。

しかし、そういった「アンティーク」の中で、あまり値動きしていないと感じられるモデルも存在します。

それこそが、シードゥエラー1665なのですが、今回お伝えするのは、そんな1665の中でも“赤シード”のほう。

この「赤」は、文字盤のシードゥエラー表記が赤い文字で書かれていることを示しているのですが、これが90年代後半といった時代から高い評価となっているわけです。

その評価の中心は、サブマリーナの「赤サブ」のほうでしたが、それより更に凄いといった感覚なのが、まさにこの「赤シード」。ですから、赤シードという存在には、かなり高い価格帯に位置する腕時計という印象があります。

実際、2017年3月の段階で、この1665赤シードは、328万円という水準でしたが、「さすがは赤シード」という感覚でした。ちなみに、その当時、ノーチラス5711/1A-010は、約379万円でしたが、どちらも「高い」という印象だったといえます。

しかし、2017年以降は、多くの腕時計が値上がり。特に、人気モデルは軒並み上昇した結果、今では2017年水準とはかけ離れている状態のモデルが多いわけです。

実際、2017年4月に370万円台だった5711/1A-010は、現在では1200万円以上という状態。他の人気モデルを見ても、2017年に300万円台という水準だった腕時計は、かなり高くなっていても不思議でないといえます。

けれども、この赤シードの現在水準は、なんと428万円という状況。

2017年水準から100万円の上昇となっているため、「値動きしていない」というわけではありませんが、2017年⇒2021年の比較、及び、他の人気モデルと比べると弱い値動きだといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります
60回払いまで無金利 ロレックス シードゥエラー 1665 赤シード マークIV 51番 アンティーク メンズ 腕時計

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年3月
の安値
2021年10月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
シードゥエラー
“赤シード”
1665
中古 4年
7ヶ月
¥3,280,000 ¥4,280,000 1,000,000 130.49%

なお、通常のシードゥエラー(白シード)のほうも、2018年水準からあまり変わっていない様子。

1665(白)の2018年12月水準(日本ロレックス明細あり)は、218万円でしたが、現在水準(明細なし)は、236万円です。

ですから、筆者としては、今、4桁シードゥエラーが、意外に「お得」という要素がある状況だと感じているのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。