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120万円台という価格ステージに到達、ヨットマスター16622

今回の16622の値動きは、1万2000円という歩幅な変動でありますが、ボトム価格が120万円以上となったことが重要だといえます。

16622は、1999年のデビュー時に注目度が高く一時的に、当時の定価85万円(税別)以上で取引されたということがあったといえます。

けれども、その後は相場が落ち着き、長らく中古相場は『高い時で60万円台、安い時は50万円台』といった状態となっていました。

そして、リーマンショック後には40万円台となったわけですが、その後アベノミクスによって再び60万円台まで復活。

その後、2019年には80万円台となり、16622の中古相場としては最高値更新といった状態になっていました。

それが、現在では120万円台という状態になっているわけですから、新品/中古問わず、1999年のデビュー以来最も高い水準となっている状態だといえます。

もし、現在でも、16622が相場全体を示しているのであれば、「下落トレンドでない」といった未来が考えられるわけですが、その一方で、16622が相場全体を示すような動きではなくなったという可能性もあります。

ただ、筆者として、現在相場は、2月水準と比べると値下がりではあるものの、本質的には「下落トレンド」とは思えないわけで、また、ガソリン価格や為替などの様子を見ても、下落となるような要因は見当たりません。

特に、ガソリン価格と腕時計相場は、筆者が以前から注目している関係でありますが、16622の現在相場は、見事にガソリン価格と連動してる、ということになります。

このところ値下がり気味というモデルが多いなか、不思議と上昇した16622ですが、今後の相場がどういった方向になっていくのか、非常に興味深いといえます。

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●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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