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トリドール+コンピュータ文字盤、ロレックス『デイデイト』18039BIC

このトリドールとコンピュータ文字盤、80年代に製造されたデイトジャストやデイデイトに多く見られる仕様。

特にトリドールはデイデイトと女性用の高級デイトジャストにしかないものであり、ロレックスの中でかなり高級な部類に入る仕様です。

コンピュータ文字盤のほうはダイヤ付きのデイトジャスト以上に見られる仕様。エアキングオイスターパーペチュアルデイトなどには採用されていないので、こちらもデイトジャスト以上の高級なモデルにのみある仕様です。

コンピュータ文字盤という名称、20年以上も前からそういうふうに呼ばれていることが確認できていますが、今となってはこの基板のようなデザインがコンピュータを連想させるわけでもありません。

こういう名称って日本限定の呼び名の場合が多かったりするのですが、実はコレ英語圏でも「computer dial」と呼ばれている国際的な名称です。

これらトリドールやコンピュータ文字盤って、いかにもロレックス!という独特のデザインなのですが、他の仕様と比べて特に高値になるわけでもありません。

この両者、主にみられるのは5桁リファレンスまでで、6桁時代のモノでは見かけることはない仕様なのです。

「トリドール」「コンピュータ文字盤」も時計ファンの中では有名な名称ですし、世界的にもそういう傾向は変わりません。

これがもしもスポーツロレックスの一仕様であれば、おそらく高値の要因となったはず。

多くの方がご存知の通り、ブラックアウトのエクスプローラなど、希少仕様のロレックスは高値な傾向です。

一方、ドレス系のデイデイトやデイトジャストだと高値にはならず。

というよりも、最近トリドール仕様はデイデイトの中でも特に安値傾向です。

トリドールとコンピュータ文字盤、いかにも80年代な組み合わせのイメージがして、近年まで不人気だったというのもなんとなく分からないわけではありません。

しかし、これから徐々に80年代のモノが「ネオクラシックとしてよく見られるようになる頃でしょう。

でもって、これだけ独特な世界観のトリドール+コンピュータ文字盤のデイデイト、かなりツボな腕時計だと思います。

2009年と比較して約30万円の値上がりは100万円近く値上がりしたオニキス文字盤と比べると弱い値上がり額

ということで、トリドール+コンピュータ文字盤という仕様のデイデイト、今後世界的に人気な腕時計となれば嬉しく思います。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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