腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

約71万円の値下がり、GMTマスター2 116719BLRO黒文字盤

2023年2月12日更新
ロレックスのGMTマスター2116719BLROについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2022年3月の安値と2023年2月の安値を比較し現在相場を考察。この11ヶ月での変動は71万4425円の値下がりだった。

GMTマスター2 黒文字盤 116719BLROについての考察(2023年2月)

2022年3月時点で約555万円となっていたGMTマスター2のWGモデル、116719BLRO

このモデルは、2014年にセラミックベゼル初の“青赤”としてデビュー。116719BLROは、GMTマスター2としては初のWGモデルでもあるわけですが、2014年当時、長らく欠番状態だった「青赤」として出たことから、「青赤ベゼル」に対する“高い”という印象をより一層際立たせたモデルだといえます。

ただ、その後2018年には126710BLROが出たことによって、「SSの青赤」が復活。その頃、WGの126710BLROは、それと差別化するためか青文字盤にマイナーチェンジし、その1年後に126719BLROへとモデルチェンジしたという経緯があります。

デビュー当初は、「唯一の青赤」、「初のWG」という点が目立っていた126719BLROですが、今となっては、「WGはGMTマスター2に当たり前にラインナップされている」という印象。なおかつ、「青赤」も現行ラインナップとして存在しているため、116719BLROはかつてよりも“目立つ存在”というわけではなくなっているといえます。

そのため、相場が上昇傾向だった2022年3月時点でも、「他の同世代K18スポーツモデルと比べて相対的に高くない」という状態になっていました。

かつてであれば、サブマリーナ116618LN等よりも高くて当たり前、というのが116719BLROの相場だったわけですが、2022年3月時点では、それらと同等か、やや安価という位置に変化していたわけです。

そして現在、116719BLROは、2022年3月水準に対して約71万円の値下がりとなっているのですが、これもまた、サブマリーナの116618LNよりも安価という位置であるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります
ロレックス ROLEX 腕時計 美品 GMTマスター2 116719BLRO メンズ 黒 値下げ 20221213

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2022年3月
の安値
2023年2月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター2
黒文字盤
116719BLRO
中古 0年
11ヶ月
¥5,559,000 ¥4,844,575 -714,425 87.15%

なお、WGモデルのサブマリーナはどうなっているかというと、現在116619LB458万円という水準。

実は、この116719BLROよりも116619LBのほうが安価であるわけです。

116619LBもまた、かつては「YGよりも圧倒的に高い」という存在感だったわけですが、今では116618LNよりも約62万円安価という価格帯。

ですから、現在、WGのスポーツモデルはYGよりも安価という傾向があるといえます。

なお、この116719BLROと同世代にあたる、YGモデル116718LNはどういった状況かというと、ボトム価格が約662万円となっており、やはりYGはWGよりも圧倒的に高いといえる様子です。

ちなみに116718LN約662万円は緑文字盤。黒文字盤はというと、約677万円がボトム価格という状態であるため、なんと現在「黒文字盤よりも緑文字盤のほうが安い」という状態であります。

この116719BLRO、サブマリーナの116619LB、また116718LNの緑文字盤といい、かつて「相対的に高い」という立ち位置になっていたモデルが今、不思議と「相対的に高くない」というのは、興味深い現象だと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。