2022年3月時点で約555万円となっていたGMTマスター2のWGモデル、116719BLRO。
このモデルは、2014年にセラミックベゼル初の“青赤”としてデビュー。116719BLROは、GMTマスター2としては初のWGモデルでもあるわけですが、2014年当時、長らく欠番状態だった「青赤」として出たことから、「青赤ベゼル」に対する“高い”という印象をより一層際立たせたモデルだといえます。
ただ、その後2018年には126710BLROが出たことによって、「SSの青赤」が復活。その頃、WGの126710BLROは、それと差別化するためか青文字盤にマイナーチェンジし、その1年後に126719BLROへとモデルチェンジしたという経緯があります。
デビュー当初は、「唯一の青赤」、「初のWG」という点が目立っていた126719BLROですが、今となっては、「WGはGMTマスター2に当たり前にラインナップされている」という印象。なおかつ、「青赤」も現行ラインナップとして存在しているため、116719BLROはかつてよりも“目立つ存在”というわけではなくなっているといえます。
そのため、相場が上昇傾向だった2022年3月時点でも、「他の同世代K18スポーツモデルと比べて相対的に高くない」という状態になっていました。
かつてであれば、サブマリーナ116618LN等よりも高くて当たり前、というのが116719BLROの相場だったわけですが、2022年3月時点では、それらと同等か、やや安価という位置に変化していたわけです。
そして現在、116719BLROは、2022年3月水準に対して約71万円の値下がりとなっているのですが、これもまた、サブマリーナの116618LNよりも安価という位置であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年3月 の安値 |
2023年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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ロレックス
GMTマスター2 黒文字盤 116719BLRO |
中古 | 0年 11ヶ月 |
¥5,559,000 | ¥4,844,575 | -714,425 | 87.15% |
なお、WGモデルのサブマリーナはどうなっているかというと、現在116619LBは458万円という水準。
実は、この116719BLROよりも116619LBのほうが安価であるわけです。
116619LBもまた、かつては「YGよりも圧倒的に高い」という存在感だったわけですが、今では116618LNよりも約62万円安価という価格帯。
ですから、現在、WGのスポーツモデルはYGよりも安価という傾向があるといえます。
なお、この116719BLROと同世代にあたる、YGモデル116718LNはどういった状況かというと、ボトム価格が約662万円となっており、やはりYGはWGよりも圧倒的に高いといえる様子です。
ちなみに116718LNの約662万円は緑文字盤。黒文字盤はというと、約677万円がボトム価格という状態であるため、なんと現在「黒文字盤よりも緑文字盤のほうが安い」という状態であります。
この116719BLRO、サブマリーナの116619LB、また116718LNの緑文字盤といい、かつて「相対的に高い」という立ち位置になっていたモデルが今、不思議と「相対的に高くない」というのは、興味深い現象だと思います。