2020年に一斉モデルチェンジが実施されたサブマリーナ。
本来は3月に新作発表される予定だったと思われますが、新型コロナが世界で問題となったことにより、9月に発表されたという経緯があります。
従来、ロレックスの新作は3月にデビューし、6月頃からちらほら市場に出回るといった傾向があるといえますが、2020年のサブマリーナは新作発表後すぐに市場に出ていたといえます。
そして、市場に出るのが早かったため、相場も2020年の年末頃までには“ある程度落ち着いていた”といえ、12月における126610LNの新品実勢価格(安い順の3社平均値)は、約160万円となっていました。
サブマリーナの一斉モデルチェンジといえば、当時「生産終了」が発覚した116世代の多くが、その際「ガバッと上昇した」という様子がありましたが、この126610LNの前モデルである116610LNは約136万円に上昇。2020年8月水準が約113万円だったわけですから、1ヶ月という短期間で23万円ほどの値上がりだったわけです。
サブマリーナデイトには「緑サブ」があるため、116610LNといった「黒いサブマリーナ」は、これまでそこまで派手な値動きをしないという感覚がありましたが、2020年9月にそういった常識は打破されたといえます。
2020年において、116610LNは130万円台と、それまでの感覚からすると「前代未聞に高くなった」様子だったわけですが、新作である126610LNの新品実勢価格は約160万円というように、さらに高かったわけです。
そうなると、『デビュー年の新品実勢価格よりも、後の中古相場のほうが高い』となるのは難しいといえます。
しかし蓋を開けてみると、なんと126610LNは現在までにかけてきちんと上昇。
しっかり『デビュー年の新品実勢価格よりも、現在中古相場のほうが高い』という様子になっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年12月 の新品実勢価格(3社平均値) |
2023年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
ロレックス
サブマリーナ 126610LN |
新品 | 2年 3ヶ月 |
¥1,606,627 | ¥1,851,300 | 244,673 | 115.23% |
現在、この126610LNの中古ボトム価格は約185万円という状態。
それに対して、2020年12月の新品実勢価格は約160万円でしたから、『デビュー年の新品実勢価格よりも、2023年中古相場のほうが約24万円高い』という様子であります。
そして、興味深いのは116610LNと126610LNとでは、126610LNのほうが圧倒的に高いという点です。
現在、116610LNの中古ボトム価格は約143万円と、この126610LNよりも42万円も安価という状態であります。
前世代よりも現行のほうが高いというのは「当たり前」という感覚があるかもしれませんが、116世代と126世代のサブマリーナでは、触れておきたい点だといえます。
というのも、「緑サブ」の場合、116610LVのほうが現行よりも「約23万円高値」となっているからです。
緑サブの場合、現行よりも旧6桁のほうが高い一方、黒サブの場合、現行のほうが「だいぶ高い」という評価になっているのは興味深いといえます。