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2023年10月26日更新

現在でも30万円台で購入可能、モナコCS2111

LVMH前の時代、モナコが「復刻版」という扱いだった頃に出たモデルには、CS2110CS2111という2つがあります。

CS2110は1998年に5000本の限定としてデビュー。CS21112000年に限定なしで出た経緯があります。

2017年頃まで、復刻世代のカレラモナコはともに10万円台という水準だったわけですが、その頃は、モナコのほうが高値。CS21105000本限定だったため、レアという印象があったのだと思います。

しかし、今となってはカレラ50万円以上となっているのに対し、同じ世代のモナコ30万円台。なぜ、こういった差になったのかというと、オリジナル版への忠実度が影響していると感じます。

復刻世代のカレラ(1996年デビュー)は、1964年版に忠実である一方、同世代のモナコには黒文字盤が採用。オリジナルモナコといえば、青文字盤の印象が強いですが、CS2110CS2111ともに黒文字盤となっているのです。

そして、最もオリジナルに忠実なモナコといえば、2010年代になってから登場したCAW211P.FC6356。

こちらは、長らく30万円台となっていたものの、現在では60万円台という価格帯に変化。モナコとしては最も値動きしている印象があります。

このCS2111といったLVMH前の「復刻版」時代のモナコは、これはこれで魅力的であるものの、現在の評価軸としては「オリジナルに忠実」という要素が重要なのでしょう。

そのため、CS2110CS2111は、現在でも30万円台で購入可能という状態なのだと思います。

ちなみに、中古市場ではなぜだか限定版でないほうのCS2111のほうが出現数が少なく、2021年以降、CS2111は、年に1本出るかどうかといったぐらいの頻度となっています。

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●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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