LVMH前の時代、モナコが「復刻版」という扱いだった頃に出たモデルには、CS2110とCS2111という2つがあります。
CS2110は1998年に5000本の限定としてデビュー。CS2111は2000年に限定なしで出た経緯があります。
2017年頃まで、復刻世代のカレラとモナコはともに10万円台という水準だったわけですが、その頃は、モナコのほうが高値。CS2110が5000本限定だったため、レアという印象があったのだと思います。
しかし、今となってはカレラが50万円以上となっているのに対し、同じ世代のモナコは30万円台。なぜ、こういった差になったのかというと、オリジナル版への忠実度が影響していると感じます。
復刻世代のカレラ(1996年デビュー)は、1964年版に忠実である一方、同世代のモナコには黒文字盤が採用。オリジナルモナコといえば、青文字盤の印象が強いですが、CS2110、CS2111ともに黒文字盤となっているのです。
そして、最もオリジナルに忠実なモナコといえば、2010年代になってから登場したCAW211P.FC6356。
こちらは、長らく30万円台となっていたものの、現在では60万円台という価格帯に変化。モナコとしては最も値動きしている印象があります。
このCS2111といったLVMH前の「復刻版」時代のモナコは、これはこれで魅力的であるものの、現在の評価軸としては「オリジナルに忠実」という要素が重要なのでしょう。
そのため、CS2110やCS2111は、現在でも30万円台で購入可能という状態なのだと思います。
ちなみに、中古市場ではなぜだか限定版でないほうのCS2111のほうが出現数が少なく、2021年以降、CS2111は、年に1本出るかどうかといったぐらいの頻度となっています。
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