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2024年2月24日更新

阿部泰治のパテック論 ~第197回~ 18KWG(ホワイトゴールド)の 『ワールドタイム』2本をご紹介!!



日本のみならず、世界でも寒波による影響が出始めている昨今ですが、体調は崩されてませんでしょうか。インフルエンザやコロナも流行っていますので、くれぐれも体調管理にはお気をつけください。

さて今回は『ワールドタイム』の初代モデルと第二世代モデルが同タイミングで入荷しましたのでご紹介していきたいと思います!皆さんは、どちらがお好みでしょうか?ぜひ最後までご覧ください!

【目次】
◆ 「Ref.5110G-001」 『ワールドタイム』18KWG
◆ 「Ref.5130G-001」 『ワールドタイム』18KWG
◆ まとめ

「Ref.5110G-001
ワールドタイム』18KWG

上品かつ重厚感のある18KWG(ホワイトゴールド)を使用した、37mmケース径の「Ref.5110G-001」。

文字盤デザインやムーブメント等、トータルバランスが非常に良く、着け心地の良い一本となっております。

ここで、【パテックフィリップ】を語る上で外せないこの『ワールドタイム』の歴史について少し触れてから、ご紹介の「Ref.5110G-001」についてもお話ししていきましょう。


*左:Ref.515 HU 中央:Ref.1415 HU 右:Ref.2523 HU

角型のケースにルイ・コティエ氏発明の”ワールドタイム機構”を載せた初の腕時計「Ref.515 HU」が1937年に登場。その後は、1939年に「Ref.1415 HU」、1953年に「Ref.2523 HU」が登場していますが、現在ではどのモデルも海外オークション等でしか見ることが出来ず、数億円の価値が付いているモノもございます。


*左上:18KWG 右上:18KYG 左下:18KRG 右下:PT

そして、それから40年以上の時を経て誕生したのが、ミレニアムにあたる2000年に発表された現代版『ワールドタイム』「Ref.5110」。ケース素材は18KWG(ホワイトゴールド)、18KYG(イエローゴールド)、18KRG(ローズゴールド)、PT(プラチナ)の展開となっており、PT(プラチナ)素材のみインダイヤルのカラーがブルーで、ケース6時側にダイヤモンドがセットされています。

「Ref.5110」はケース10時位置のプッシュボタンを押下することで、時針、24時間表示回転ディスク、都市名ディスクが連動するようになっています。この話だけを聞くと、簡易な機能のようにも感じる方もいらっしゃるかと思いますが、実際に時計を操作してみると、その複雑な機構を体感いただけます。

サファイアクリスタルのスケルトンバックから鑑賞いただけるムーブメントは「Cal.240 HU」。今回ご紹介の個体は、ラグ裏4箇所の刻印が残っており、ケースもしっかりした印象です。

内箱は経年による劣化が見られますが、保証書(日付は2004年10月)、『ワールドタイム』「Ref.5110」用の取扱説明書を含む冊子類、パスケース、外箱と付属品が充実しており、現在時計に付いている純正のアリゲーターベルトは未使用となっています。通常「Ref.5110」用のベルトはサイズが20-14mmと珍しく、メーカーで交換する際も時間を要するため、嬉しいポイントではないでしょうか。

気になる販売価格は、4,983,000円(税込)

商品詳細をご覧になりたい方はこちら

国内はもちろんのこと海外の方からも需要があり、市場での出回りも少なくなっておりますので、今後が益々楽しみなモデルであると思います。状態も良く、付属品も揃っておりますので、気になっている方は早めにお問い合わせください!

「Ref.5130G-001
ワールドタイム』18KWG

2006年に「Ref.5110」の後継モデルとして登場した『ワールドタイム』「Ref.5130G-001」。

ケース径が37mmから39.5mmへとサイズアップし、文字盤中心部分のデザインはギョーシェ仕上げからサンビーム仕上げへ、針(時針)のデザインも通称”アップルハンド”へと変更されました。また、中心部のデザイン変更によって、現在時刻のセット(特に分単位)がしやすくなり、文字盤のサイズアップにより、都市名のリングも若干大きくなったので、視認性がグッと向上しています。


*左:Ref.5110G-001 右:Ref.5130G-001

ケースサイズ、針、インダイヤルの仕様変更によって、かなり印象が変わっているかと思いますが、皆さんはどちらがお好みでしょうか?


*左:Ref.5110G-001 右:Ref.5130G-001

「Ref.5110」と同様に「Cal.240 HU」の美しい動きをスケルトンバックから鑑賞いただけます。こちらは「Ref.5130」の後継モデルにあたる「Ref.5230」にも搭載されていますので、初代モデル発表時には既に完成されていたムーブメントであったということがお判りいただけるのではないでしょうか。

保証書(日付は2010年4月)、『ワールドタイム』「Ref.5130」用の取扱説明書を含む冊子類、パスケース、外箱と付属品が充実しており、現在付いている純正のアリゲーターベルトはほぼ使用感がございません。また、過去に2回(2019年、2024年)メーカーでオーバーホールされており、修理保証期間が約2年残っている個体となりますので、安心してご利用いただけます。

気になる販売価格は、4,785,000円(税込)

お時間ございましたら、こちらのモデルはもちろんのこと、「Ref.5110G-001」も是非店頭で直接見比べていただき、それぞれの良さを実感してみてください!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

18KWG(ホワイトゴールド)の『ワールドタイム』を2本ご紹介させていただきましたが、いずれも状態が良く、付属品も揃っておりますので、非常にオススメ出来る個体となっております。価格も以前より上昇していますので、お探しの方にはこの機会でのご購入を是非オススメいたします。

引き続き、みなさまにとって有益な情報を少しでも多くお伝えしていければと思いますので、次回のパテック論を楽しみにお待ちください。

ではまた!

●この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。

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