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パテックフィリップカラトラバ5000G、いつの時代も人気のあるカラトラバは珍しい

カラトラバ5000は90年代後半モデルという印象がありますが、実際は90年代前半から存在するモデル

アラビア数字がアップライドとなったのが後期で、本記事のモデルのようにアップライドでないほうのモデルが前期モデルです。

ホワイトゴールドとイエローゴールドバージョンが存在しますが、いずれも黒文字盤を採用。カラトラバで黒文字盤を採用するモノが非常に少ないため、黒文字盤のカラトラバ5000でなくても比較的人気のある傾向です。

ただし、5000にはもう一つピンクゴールドのモデル5000Rがあり、それのみピンク文字盤を採用。しかし、ピンク文字盤だからといって特に不人気というわけでもありません。

通常、黒文字盤と比べてピンク文字盤は人気がない傾向ですが、5000の場合はピンク文字盤でも人気がある。このことは5000自体の人気が高いということを示しています。

ではなぜ5000に人気があるのか。

しかし、それを考えても「これが人気の理由」という強い要素は無いのです。

確かに、4時位置についたスモールセコンドというデザインは特徴的。

しかしこれは、搭載するキャリバー240の仕様を活かしたモノ。

また、カラトラバとしては全体的にモダンな印象がありますが、モダンデザインのパテックフィリップが好まれるかというとそうとも限りません。

例えばプチコンプリケーションの場合、モダンな印象の5055はどちらかというと不人気です。

ということで、これと言って人気のある要素があるわけでもない5000

それでも5000の人気があるのは、

  • 黒文字盤採用
  • 裏スケ
  • 薄型&モダンデザイン

という要素がバランス良く混じり合い、とても釣り合いの取れたツボなモデルとして評価が高いのでしょう。

ちなみに、筆者はピンクゴールドの5000Rにぐっときます。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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