2021年から活発に値動きするようになったオーヴァーシーズ。
最初に値動きするようになったのは現行モデルで、その後、2世代目や初代といったモデルが値動きしていった経緯があります。
初代モデルの“ラージ機械式”は、2020年頃まで70万円台、80万円台といった価格帯に位置していましたが、2022年6月になると約186万円に達していました。
その際、約186万円となっていたのは、銀文字盤の42042/423A-8872ですが、他の文字盤色も同じような水準に位置。また、青文字盤に至っては特に高くなっており、その時期240万円台となっていました。
しかしながら、翌年2023年になると初代オーヴァーシーズは下落。2022年5月に約186万円だった42042/423A-8872は、2023年8月時点で約128万円にまで下落していたのです。
そんな42042/423A-8872ですが、現在相場はそれなりに回復している様子があります。
現在水準は約162万円となっているのですが、これは1年半前に対して約34万円の値上がりであります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年8月 の安値 |
2025年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ヴァシュロンコンスタンタン
オーヴァーシーズ 42042/423A-8872 |
中古 | 1年 6ヶ月 |
¥1,287,000 | ¥1,628,000 | 341,000 | 126.50% |
なお、初代オーヴァーシーズの3針モデルのメンズサイズには、ラージとミディアムがありますが、機械式の型番はそれぞれ2つずつ存在します。
今回の42042/423A-8872は「42042」でありますが、同じラージ機械式でも「42040」が存在。
では、「42042」と「42040」に違いはあるのかというと、実は微々たる差があります。
「42042」は「42040」の改良版といえるモデルで、ムーブメントの一部が異なる模様。また、文字盤の「SWISS」部分が、「T(トリチウム表記)」か「σ(シグママーク)」かという違いがあります。
初期が「42040」で改良版が「42042」。初代オーヴァーシーズといえば、1996年登場ですが、いずれも1996年頃に登場したといわれているため、早い段階で「42040」から「42042」になったと推測できます。
ただ、こういった違いはあまり知られておらず、なおかつ初代には、「ラージ・ミディアム」や「機械式・クォーツ」といったラインナップがあるため、「ラージ&機械式」だけでも型番が2つあるというのは複雑だといえます。
相場については「42042」と「42040」で明白に違うといったことはないといえますが、両者が同じ時期に売られているという状態が少ないため、一概に「こういった傾向がある」といえないのが難しいところ。
ただ、今回と取り上げた42042/423A-8872含め、『2022年に急上昇⇒2023年に下落⇒2025年現在では回復』となっている点が初代オーヴァーシーズに共通するといえるかと思います。