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現在相場考察

2018年水準とほぼ変わらず、パシャ42mm W31085M7

2025年2月14日更新
カルティエのパシャW31085M7について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年7月の安値と2025年2月の安値を比較し現在相場を考察。この6年7ヶ月での変動は0万9800円の値上がりだった。

パシャ42mm W31085M7についての考察(2025年2月)

カルティエといえば、サントスガルベパシャ38mmタンクフランセーズなど、特に2000年前後といった時期に現行だったモデル(ロレックスでいう5桁世代ぐらいの年式)が、この2年3年ぐらいの間に「目立った上昇」となっている様子があります。

また、一部モデルについては、“ロレックス6桁世代に相当する年式のモデル”も上昇しており、特に近頃は、サントス100が値上がりしている印象があります。

そんなカルティエでありますが、実はまだ「あまり値動きしてない」というモデルが存在。

それが、パシャ42mmであります。

パシャ42mmは、パシャ38mmの後継として2005年に発表されたモデルで、パシャシリーズの最高峰といった立ち位置であります。

パシャ38mmの時代は、“3針ジラールペルゴ”、“クロノグラフ:フレデリックピゲ”というムーブメント構成だったのが、パシャ42mmでは3針クロノグラフともにジャガールクルトのムーブメントが搭載されています。

そういったムーブメント構成からも、パシャ42mmは、パシャ38mmのコンセプトそのままの新世代モデルといえるわけで、長年「パシャ38mm相場よりも高値」といった相場になっていました。

また、パシャ38mmは2022年になるまで「安価な状態が続く」といった様子があり、ざっくりいうならば、3針は22万円程度、クロノグラフも25万円程度で購入可能という時期が珍しくありませんでした。

そういった頃においてパシャ42mmは、3針が45万円程度、クロノグラフが55万円程度といった水準だったわけで、『パシャ38mmよりもだいぶ高値』だったといえます。

さて、パシャ38mmは2022年から目立った上昇といった様子となったわけですが、その一方で、パシャ42mmについては、2025年2月現在でも「目立った上昇」という様子がありません。

実際、クロノグラフW31085M7については、「現在相場が2018年水準とほぼ変わらず」となってしまっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年7月
の安値
2025年2月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
パシャ42mm
W31085M7
中古 6年
7ヶ月
¥538,000 ¥547,800 9,800 101.82%

このW31085M7は、パシャ42mmのブレスレットのクロノグラフモデルですが、同じ構成のパシャ38mm(W31030H3)が30万円未満だった時点で、約54万円という水準だったのです。

しかし、パシャ38mmクロノグラフは2022年以降相場が上昇。2022年11月には約54万円となり、このパシャ42mmW31085M7と同じ相場にまで達しています。

パシャ38mmW31030H3は近頃、ABランク以上でも約47万円程度といった個体が出ていますが、時期によっては50万円以上に戻る場合があります。

現在ボトム価格の約47万円を基準としても、現在のパシャ42mm対38mmクロノグラフの相場差は、7万円といった状態。2018年時点では、30万円程度の差があったことを考えると、だいぶ「差」が縮まったといえます。

いずれにしても、このパシャ42mmは、多くのカルティエが目立った上昇をする中、現時点でも「2018年水準と変わらず」となっているため、検討する価値があるといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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