小窓タイプの年次カレンダーとしては、初のレギュラーモデルである5396G。
当初は、1930年代頃のカラトラバを復刻したような「独特なデザイン」の5396G-001が登場しましたが、2010年には「シンプルなデザイン」の5396G-011が投入。
この5396G-011は、WEMPE限定の5125に似た見た目が魅力的で、3448といった往年の「永久カレンダー」の名作を思わせる雰囲気が素敵だといえます。
そんな5396G-011ですが、2020年まで長らく「いつでも380万円程度で購入可能」といった様子が見られ、あまり値動きしない傾向がありました。
2021年以降は値動きするようになったものの、ノーチラスなど多くの人気モデルが上昇した2022年2月といった時期においては特に反応せず。
5396G-011は、2021年10月に480万円台となっていたのですが、2022年2月3月のボトム価格は473万円といったところ。2021年10月と大きく変わりなかったのです。
そんな5396G-011ですが、2023年になると大きく反応。前回お伝えしたのは2023年6月でしたが、その時点で618万円に達していたのです。
では現在、5396G-011はどうなっているかというと、その答えは“値下がりしてしまっている”という状態であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年6月 の安値 |
2025年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
パテックフィリップ
年次カレンダー 5396G-011 |
中古 | 1年 8ヶ月 |
¥6,180,000 | ¥5,470,000 | -710,000 | 88.51% |
5396G-011は現在、ボトム価格が547万円といった状態。これは、2023年6月に対して71万円の値下がりです。
また、2番目に安価な個体は568万円、3番目は約570万円というように、いずれの個体を見ても「はっきり値下がりしている」といえる様子があります。
とはいうものの、現在の547万円という水準は、2022年2月3月よりもだいぶ高値。
5396G-011の現在水準は、2023年6月よりも71万円安となっている一方で、2022年2月水準より74万円高いのです。
ですから、5396G-011の今の様子を見ると、2023年に大きく値上がりしたものの、それが落ち着いたといったといったところでしょう。
値下がりしているものの、2022年春水準以上となっている点が、本格的な値下がりとは異なる、といえる部分だと思います。