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現在相場考察

2023年6月に対して71万円の値下がりだが、年次カレンダー5396G-011

2025年2月25日更新
パテックフィリップの年次カレンダー5396G-011について斉藤由貴生が執筆。本記事では2023年6月の安値と2025年2月の安値を比較し現在相場を考察。この1年8ヶ月での変動は71万円の値下がりだった。

年次カレンダー 5396G-011についての考察(2025年2月)

小窓タイプの年次カレンダーとしては、初のレギュラーモデルである5396G

当初は、1930年代頃のカラトラバを復刻したような「独特なデザイン」の5396G-001が登場しましたが、2010年には「シンプルなデザイン」の5396G-011が投入。

この5396G-011は、WEMPE限定の5125に似た見た目が魅力的で、3448といった往年の「永久カレンダー」の名作を思わせる雰囲気が素敵だといえます。

そんな5396G-011ですが、2020年まで長らく「いつでも380万円程度で購入可能」といった様子が見られ、あまり値動きしない傾向がありました。

2021年以降は値動きするようになったものの、ノーチラスなど多くの人気モデルが上昇した2022年2月といった時期においては特に反応せず。

5396G-011は、2021年10月に480万円台となっていたのですが、2022年2月3月のボトム価格は473万円といったところ。2021年10月と大きく変わりなかったのです。

そんな5396G-011ですが、2023年になると大きく反応。前回お伝えしたのは2023年6月でしたが、その時点で618万円に達していたのです。

では現在、5396G-011はどうなっているかというと、その答えは“値下がりしてしまっている”という状態であります。

本記事で参考とした中古腕時計

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パテック・フィリップ コンプリケーション(5396G-011)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2023年6月
の安値
2025年2月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
年次カレンダー
5396G-011
中古 1年
8ヶ月
¥6,180,000 ¥5,470,000 -710,000 88.51%

5396G-011は現在、ボトム価格が547万円といった状態。これは、2023年6月に対して71万円の値下がりです。

また、2番目に安価な個体は568万円、3番目は約570万円というように、いずれの個体を見ても「はっきり値下がりしている」といえる様子があります。

とはいうものの、現在の547万円という水準は、2022年2月3月よりもだいぶ高値。

5396G-011の現在水準は、2023年6月よりも71万円安となっている一方で、2022年2月水準より74万円高いのです。

ですから、5396G-011の今の様子を見ると、2023年に大きく値上がりしたものの、それが落ち着いたといったといったところでしょう。

値下がりしているものの、2022年春水準以上となっている点が、本格的な値下がりとは異なる、といえる部分だと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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