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人気のある黒文字盤とエルプリなのになぜ安い、デイトナ16523黒文字盤

ステンレスのデイトナの場合、文字盤は黒か白しかありませんが、コンビの場合だとそれに加えて文字盤ラインナップが多いという特徴があります。

ダイヤ付き文字盤やシェル文字盤という高級モデルにしか装着されない仕様の文字盤があるのはもちろん、通常文字盤でもステンレスにはないシャンパン文字盤など多くの文字盤が選択できるのです。

しかし、デイトナの場合、そういう変わり種文字盤よりオーソドックスな文字盤が好まれます。

特にこの黒文字盤は、インナーダイヤルのフチがベージュ色という配色であり、ステンレス16520黒文字盤と同じ系統のデザインです。

まして16520の場合、“ブラウンアイ”と呼ばれる存在があるように、よりベージュがかっている三つ目のほうが人気。

15620が高い理由には、エルプリ搭載というだけでなく、この文字盤配色というデザイン面からの人気があるのですが、同じ系統のデザインかつエルプリ搭載のコンビモデルは非常に安い水準なのです。

特に黒文字番の16523のインナーダイヤルは“ブラウンアイ”に近いものであり、本来人気要素となりうるデザインです。

ステンレスモデルの場合、現在5桁リファレンスの16520は圧倒的に高い存在ですが、コンビになると6桁リファレンスの116523より5桁が安いというのは以前からお伝えしているとおり。

もしも16520の雰囲気が味わえる黒文字盤以外の文字盤ならば、116523より安いという状況もまだ分からなくもありません。

しかし、

  • エルプリ搭載
  • 16520黒文字盤と似た文字盤

という人気要素を兼ね備えている16523が全デイトナ中、最も安い価格帯に位置するというのは驚くべき状況だと思います。

特に近頃、16520が高くなっているため、遅れて16523も高くなるという状況になってもおかしくないと思います。

とはいえ、高くなるといっても16520と同じぐらいの相場まで上昇する可能性は低いでしょう。

1652080万円台だった2010年頃、16523の相場は60万円台だったため、両者の相場差は20万円程度。

それを考慮すると、150万円という相場の16520に対して130万円ぐらいがこの16523黒文字盤の適正価格と考えることができるわけです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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