2023年頃から、「手巻き44mm」といったオーソドックスなモデルが上昇傾向となったパネライ。
例えば1番、2番、113番といったモデルは2024年春頃までに50万円台となり、過去最高値といった状態に達しています。
1番と2番といったモデルは、パネライがリシュモン入りしてから最初に展開されたモデルであるがゆえに、「1番」といった型番になっているのですが、97年から99年途中まで文字盤の発光塗料にトリチウムが採用。特に、そういったトリチウムモデルは以前から高い価格帯に位置する傾向があります。
ただ1番といっても、ルミノバ個体については2017年以降相場が安価となることがあり、時期によっては40万円割れということもあったぐらい。
それが2023年以降、発光塗料がルミノバとなった1番や2番が、50万円台となったのです。
1番や2番、もしくはその後継にあたる111番や112番といった存在は、2016年以降『下落⇒停滞』となった結果、一時は40万円割れとなっていた経緯があるため、これらが50万円台になるというのは大きなニュースだったのです。
しかしその一方で、見た目が1番や111番といった存在に似ていてもあまり反応しないモデルが存在。
それが、0番や5番であります。
これらは、型番だけ見ると「古いパネライ」と思うところですが、実はどちらも2004年に投入されたモデル。
もちろん、トリチウム個体はありませんし、5番という型番でも、実は111番等よりも新しいモデルであります。
では0番と5番は、111番などと何が違うのかといったら、「OPロゴ」が採用されているという点です。
リシュモングループ入りする前のパネライ、つまりプレヴァンドーム世代には「OPロゴ」が採用されているモデルがあったのですが、それが2000年代前半当時、ロレックス4桁世代に見られるレア要素といった感覚で高値で取引されていました。
そういった人気にあやかってか、2004年にパネライは「OPロゴ」モデルを投入。2針のベースが0番で、スモセコ付きのマリーナを5番として出したのです。
しかしながら、2004年という「リシュモン初期」とはいえない世代と、「OPロゴ」の復活という点ゆえに、現在では0番や5番は、OPロゴなしモデルよりも安値といった印象。
それゆえ、113番などが50万円台となっていた2024年春において、0番や5番はそういった水準に達していなかたっといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年3月 の安値 |
2025年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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オフィチーネパネライ
ルミノール PAM00005 |
中古 | 6年 1ヶ月 |
¥388,800 | ¥548,000 | 159,200 | 140.95% |
そんな「OPロゴ」モデルでありますが、PAM00005については、現在上昇傾向となっている様子。
2019年時点では約38万円というように、40万円未満といった価格帯で購入できたのですが、今やそんな5番が約54万円となっているのです。
近年、この5番は1番や111番よりも安価といった印象がありましたが、50万円台になった今、111番よりも高値となっている状態です。