2013年頃まで、ロレックスの“エントリー”に相当するモデルは、エアキングとオイスターパーペチュアルデイトの2つでした。
今では、エアキングはスポーツ系にシフトし、ノンデイトのオイスターパーペチュアルがその座を担っていますが、そういう構成になったのは実は2015年といった時期なのです。
さて、2015年といえば、オイスターパーペチュアルの文字盤が一新され、「正規店では入手困難」というキャラクターも登場。それが、114300のダークロジウム文字盤ですが、それまでの“プレミアム価格=スポーツ系”という常識を覆したといえます。
ただ、2015年にオイスターパーペチュアルが一新された一方で、「デイト」については、2007年にデビューした状態のまま継続。
ちなみに、2017年時点では、ロレックス公式サイトにおいて、「オイスターパーペチュアルデイト」の項目はなく、「デイトジャスト」カテゴリの中に「デイト」として115200はひっそり存在していました。
そして、2020年にはオイスターパーペチュアルはモデルチェンジを受けたわけですが、それでも「デイト」の115200は従来通り継続販売されていたのです。
そんな115200ですが、2021年頃をもって生産終了。ひっそりと「オイスターパーペチュアルデイト」はシリーズ廃止となったといえます。
この115200は2020年頃までにおいて「ロレックスとしては最も値動きしない部類」という傾向がありました。
2012年からアベノミクス後における相場変動は10万円程度。また、2017年から2020年にかけて10万円程度の変動をしたわけですが、そうなるまでに3年以上という期間を要しています。
ちなみに、これまで記事では黒文字盤を追っていましたが、アベノミクス直前の2012年11月水準が約33万円、2017年10月水準が約43万円、2020年12月水準が約53万円といった相場でした。
今回は、115200の青文字盤を取り上げますが、青文字盤は2021年1月時点で約58万円と、黒文字盤よりも若干高い価格帯に位置していました。
そんな青文字盤でありますが、現在水準はどうなっているかというと、なんと約95万円。
これまで「動かいない」という印象だったオイスターパーペチュアルデイトは、以前とは全く異なる価格帯に位置しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年1月 の安値 |
2025年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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ロレックス
オイスターパーペチュアルデイト 115200 青文字盤 |
中古 | 4年 4ヶ月 |
¥580,800 | ¥958,000 | 377,200 | 164.94% |
2021年春頃まで、40万円台や50万円台という水準が当たり前だった115200が、今や90万円台になっているわけですが、「いつ」が変動のきっかけだったかというと、2021年だといえます。
115200は、2021年を境目に異変が起こっており、60万円台⇒70万円台⇒80万円台というようにどんどん相場が伸びていった形跡があります。
こういったことからすると、115200は「生産終了」によって“伸びるようになった”といえるわけですが、近年シリーズ廃止となったのに「相場変動しない」というモデルが目立つ中、真逆の動きをしてるといえるでしょう。