近年、ロレックスでは最も基本形といえる「オイスターパーペチュアル」が定価を上回るといった状態、すなわちプレミアム価格になっています。
かつての感覚であれば、『プレミアム価格になるのは一部のスポーツモデルのみ』だったでしょうが、それが覆されています。
そして、パテックフィリップでも、2023年にカラトラバでプレミアム価格になるといった現象が発生。
そうなったのが、この6119G-001でした。
ここでいう「プレミアム価格」の定義としては、現行モデルとしてラインナップされているモデルの相場が定価を上回る、ということでありますが、2023年4月において6119G-001は当時の定価を上回る中古相場となっていたのです。
従来、そういった現象が見られるパテックフィリップは、ノーチラスとアクアノートに限るという印象でしたが、ついには、「最も基本的のパテックフィリップ」といえるカラトラバでも、そういった現象が発生。まさに驚きだったといえます。
6119G-001は、「クルドパリ」を取り入れながらも、スレートグレー文字盤を採用し、モダンに仕上げたモデル。従来、「クルドパリ」は不人気要素だったといえますが、それを一気に“人気アイテム”に変えた存在です。
ですから、筆者としてもこの6119G-001が人気ということに対して、全く異論はなく、他の人とも話していても、6119G-001の評判はかなり高いという感覚がありました。
しかし今、そんな6119G-001は値下がり状態。
現在水準は約393万円となっており、400万円割れといった様子であります。
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年4月 の安値 |
2025年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
パテックフィリップ
カラトラバ 6119G-001 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥4,487,850 | ¥3,938,000 | -549,850 | 87.75% |
2023年4月における6119G-001の定価は430万1000円でしたが、その際の中古相場は498万円となっていました。
しかしながら、その後6119G-001は下落。前回記事で取り上げた2024年3月時点では約448万円でした。
そして、2024年⇒2025年現在までにかけても6119G-001は下落。現在水準は約393万円となっているわけですが、これは2023年時点の定価を下回る水準であります。
ちなみに、2025年現在、6119G-001の定価は537万円といった状態。
2023年時点では“定価に対して約68万円高値”となっていたのが、今では“定価よりも約144万円安価”となってしまっているのです。
6119G-001はアバンギャルドな見た目でありますが、筆者としては決して流行り物的要素のあるモデルだと思いません。
そうであるにも関わらず、この6119G-001は下落傾向となっているため、以前からこれが気になると思っている方は、検討する価値があると思います。

