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現在相場考察

ラバーベルトの高級遊び時計、コンキスタドール8005SC ラバーベルト

2017年1月28日更新
フランクミュラーのコンキスタドールについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2010年6月の安値(ヤフオク)と2017年1月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この6年7ヶ月での変動は3万7240円の値下がりだった。

コンキスタドール ラバーベルト 白文字盤 8005SCについての考察(2017年1月)

フランクミュラーコンキスタドールは、カサブランカより上という位置づけで新品中古問わず販売されていました。

コンキスタドールにはラバーベルト仕様とステンレスブレスレット仕様があるのですが、ラバーベルトでもカサブランカのブレスレットモデルより高かったのです。

しかし、2010年頃にはコンキスタドールはだいぶ安くなり、当時でもラバーベルト仕様のこの8005SCが30万円台後半という相場でした。

このモデル、かつてはパネライのステンレスブレスレットよりだいぶ高額な位置づけだったのですが、2010年頃パネライのブレスレットモデルは40万円以上したたため、いかにコンキスタドールが安くなっていたかがわかると思います。

5年前と比較して相場が変わっていないフランクミュラーは最近お買い得な存在して注目するに値するブランドだと思います。特にカサブランカは最近とても人気な様子で、35万円以下で売られているブレスレットモデルは比較的すぐに売れてしまっている傾向。

しかしコンキスタドールの人気はどうなのかというと、あまり人気がない様子なのです。

フランクミュラー コンキスタドール(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2010年6月
の安値(ヤフオク)
2017年1月
の安値(楽天)
変動額 残価率
フランクミュラー
コンキスタドール
ラバーベルト
白文字盤
8005SC
中古 6年
7ヶ月
¥385,000 ¥347,760 -37,240 90.33%

カサブランカの人気の理由の1つは四隅が微妙にカーブした文字盤の美しさであったり、フランクミュラーの個性を活かしたシンプルな見た目だからでしょう。

一方このコンキスタドールカサブランカに対して、派手な要素が多々あります。

例えばケースは二重に見えるデザインだったり、文字盤はギョーシェだったりと、かなり強めな印象。

今の感覚だとウブロのポジションに相当するこの時計は、かつてはその“強さ”が良しとされ、とても人気のモデルでした。

しかし、2010年前後よりコンキスタドールは不人気傾向に。またちょうどその頃よりウブロが流行り始めたのです。

コンキスタドール、かつてはラバーベルトでも新品が70万円近い価格で販売されており、かなり高級という印象があります。

その頃のライバルとしてはヨットマスターロレジウムあたりであり、ちょっと豪華なスポーツという両者のキャラクターは共通しています。

このコンキスタドール、なかなか人気が盛り返さない理由として、ラインナップの把握が難しいという点があります。

例えば、カサブランカなら2852や5850というサイズを見ただけでだいたいどのようなものか想像できますし、文字盤ラインナップも覚えきれる数しか存在していません。

一方このコンキスタドールは短い年月で文字盤が変更。当時としてはそれが売りの1つだったのですが、今となってはモデル特定が難しいということを引き起こしているのです。

かつての価格を考慮して、現在かなり安いと感じるこのコンキスタドール

特にラバーベルトモデルは、カサブランカとはまた別の良い個性があるため、なかなか興味深いと思います。

そして、今の相場でこそまさに「遊び時計」として気軽に変える1本だと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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