16622は、1999年に登場した初代「ロレジウム」ですが、デビュー当初はSS系で最も高値(デイトナ除く)だったといえます。
当時の新品相場においてロレジウムは、サブマリーナーといったコンビモデルよりも高値。ただ、2013年頃からは、16613といった同世代のコンビモデルに抜かされていった経緯があります。
そして、2017年頃からは、ミルガウスの116400と同水準といった状態が続き、時期によってはSSのサブマリーナーである16610と同水準となることもありました。
かつての16622のポジションは、GMTマスター2の16713よりも高値、デイトナ16520よりも安値といったところ。現在の相場だと16713(茶金)が約200万円、16520が約330万円といったところであるため、過去のポジショニングからすると、16622は250万円程度になっていても不思議ではないといえます。
しかし、16622は長らく値動きをしなかった結果、SSサブマリーナーと同水準といった状態にまでなってしまっていたわけで、2013年頃までのポジションとは打って変わってしまったといえます。
ただ、近頃の16622は“じわじわ”と動く傾向があり、現在水準は、過去最高値だった1年前に対して値上がりしている状態です。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年7月 の安値 |
2025年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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ロレックス
ヨットマスター 16622 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥1,280,000 | ¥1,337,000 | 57,000 | 104.45% |
去年の7月に128万円となっていた16622ですが、現在では約133万円。
16622の現在水準は、1年前に続き最高値更新といった状態で、初の130万円台といったところであります。
ちなみに、この16622は長年「相場全体を示すかのような動き」とった傾向があり、16622と相場全体が連帯しているかのような感覚がありました。
ただ、そういった傾向は2023年頃からあまり見られなくなり、2024年からは連帯感がなくなったといえます。
現在、16622は「初の130万円台」といった様子であるわけですが、こうなった場合、かつての感覚からすると、相場全体が2022年2月頃よりも高値となっているはずです。
しかし、相場全体は依然として2022年2月頃よりも安価といった状態。もちろん、K18モデルなど、一部は2022年2月頃よりも高値となっている傾向がありますが、SSスポーツ系は依然として安値であります。
筆者は2003年頃から、16622が相場全体を示すかのような動きになっていると感じていたのですが、今ではそれが完全に失われたといった感覚。個人的には、少し寂しいと思っています。