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現在相場考察

初の130万円台、ヨットマスター16622

2025年8月9日更新
ロレックスのヨットマスター16622について斉藤由貴生が執筆。本記事では2024年7月の安値と2025年8月の安値を比較し現在相場を考察。この1年1ヶ月での変動は5万7000円の値上がりだった。

ヨットマスター 16622についての考察(2025年8月)

16622は、1999年に登場した初代「ロレジウム」ですが、デビュー当初はSS系で最も高値(デイトナ除く)だったといえます。

当時の新品相場においてロレジウムは、サブマリーナーといったコンビモデルよりも高値。ただ、2013年頃からは、16613といった同世代のコンビモデルに抜かされていった経緯があります。

そして、2017年頃からは、ミルガウスの116400と同水準といった状態が続き、時期によってはSSのサブマリーナーである16610と同水準となることもありました。

かつての16622のポジションは、GMTマスター2の16713よりも高値、デイトナ16520よりも安値といったところ。現在の相場だと16713(茶金)が約200万円、16520が約330万円といったところであるため、過去のポジショニングからすると、16622は250万円程度になっていても不思議ではないといえます。

しかし、16622は長らく値動きをしなかった結果、SSサブマリーナーと同水準といった状態にまでなってしまっていたわけで、2013年頃までのポジションとは打って変わってしまったといえます。

ただ、近頃の16622は“じわじわ”と動く傾向があり、現在水準は、過去最高値だった1年前に対して値上がりしている状態です。

本記事で参考とした中古腕時計

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ロレックス ヨットマスター 16622 付属品なし 2005年

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2024年7月
の安値
2025年8月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
ヨットマスター
16622
中古 1年
1ヶ月
¥1,280,000 ¥1,337,000 57,000 104.45%

去年の7月に128万円となっていた16622ですが、現在では約133万円。

16622の現在水準は、1年前に続き最高値更新といった状態で、初の130万円台といったところであります。

ちなみに、この16622は長年「相場全体を示すかのような動き」とった傾向があり、16622と相場全体が連帯しているかのような感覚がありました。

ただ、そういった傾向は2023年頃からあまり見られなくなり、2024年からは連帯感がなくなったといえます。

現在、16622は「初の130万円台」といった様子であるわけですが、こうなった場合、かつての感覚からすると、相場全体が2022年2月頃よりも高値となっているはずです。

しかし、相場全体は依然として2022年2月頃よりも安価といった状態。もちろん、K18モデルなど、一部は2022年2月頃よりも高値となっている傾向がありますが、SSスポーツ系は依然として安値であります。

筆者は2003年頃から、16622が相場全体を示すかのような動きになっていると感じていたのですが、今ではそれが完全に失われたといった感覚。個人的には、少し寂しいと思っています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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