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現在相場考察

25万円前後となっている、スピードマスターデイト3211.30

2025年9月3日更新
オメガのスピードマスター3211.30について斉藤由貴生が執筆。本記事では2022年1月の安値と2025年9月の安値を比較し現在相場を考察。この3年8ヶ月での変動は6万220円の値上がりだった。

スピードマスター デイト 3211.30についての考察(2025年9月)

ロレックス5桁に相当する年式のスピードマスターを“高級な順”で並べると、『ブロードアロー⇒プロフェッショナル⇒デイト(トリプルカレンダー含む)⇒オートマチック』となります。

これらスピードマスターの序列は、搭載されているムーブメントを見れば明白で、最も安価なオートマチックにETA2892といった通称「2階建てムーブメント」が搭載される一方で、ブロードアローには高級モデルによく搭載されているブロードアローが採用されていたのです。

ですから、同じ「自動巻」モデルといっても各モデルのポジションによって搭載されているムーブメントが違うわけで、当時のオメガは、ある種分かりやすい(時計マニアにとっては)ラインナップ構成をしていたといえるかもしれません。

ただ、マニア以外には、「搭載するムーブメントで序列が決まる」ということは分かりづらく、『自動巻よりも手巻きのほうが高値、と思ったら更に高いモデルが自動巻』といった混乱を生じていたといえます。

当時のスピードマスターシリーズの中で、廉価に位置するのがオートマチックだった一方、レギュラーモデルといったキャラクターだったのがデイトであります。

デイトは、シーマスターでいうところの120mぐらいの価格帯で販売されており、2000年前後といった時期における新品相場が13万円程度となっていました。

ちなみに、トリプルカレンダーはデイトの1万円高といった感じで、「プラスアルファ」ぐらいの予算で購入可能でした。

新品時において、このデイトは廉価モデルという立ち位置ではなかったものの、エントリーといったポジションとなっていたわけです。

そういったキャラクターの場合、中古相場があまり伸びないといった傾向があるといえ、この3211.30についても、そういったことは変わりなかったといえます。

3211.30は、2017年5月において約18万円だったわけですが、2022年1月時点でも約19万円。

2000年前後に現行だった3513.30(37mm)が約15万円だった一方、この3211.30(40mm)はそれより若干新しく、ケースサイズも大きいため、以前から相場高めでした。

ただ、37mmに対して相場が高いといっても、3211.30は2017年⇒2022年で値動きをほぼしていなかったのです。

そんな3211.30でありますが、現在水準を見てみると、ボトム価格が約25万円といった状態。

長らく10万円台後半といった状態が続いていた3211.30が、現在では25万円前後となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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オメガ スピードマスター デイト 3211.30.00 自動巻き ステンレススチール シルバー クロノグラフ 40mm SPEEDMASTER DATE OMEGA

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2022年1月
の安値
2025年9月
の安値
変動額 残価率
オメガ
スピードマスター
デイト
3211.30
中古 3年
8ヶ月
¥197,780 ¥258,000 60,220 130.45%

オメガといえば、このスピードマスターデイトのような比較的オーソドックスな印象を持つモデルが2022年頃から伸びるようになった傾向があります。

ただ、この3211.30については2022年時点で大きな変化はありませんでした。

それが2023年の今頃から徐々に変化が生じ、20万円超えといった状態に変化。

そして、今年2025年になると25万円前後といった水準になり、大きく変化したといえる状態になったといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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