2015年時点で10万円台で購入可能、なおかつ最も安価なカレラとすらいえた「クラシックス」シリーズ。
これは、1996年に復刻モデルとして出た後に、限定が解除され2001年頃まで展開されたシリーズであります。
当初は、クロノグラフモデルしか存在しませんでしたが、2000年頃になると3針モデルやGMTが投入されています。
ただ、3針モデルのWS2111は、タグホイヤーの140周年記念モデルとしての限定販売。実は140本限定というかなりな希少モデルであります。
とはいえ、そういった希少性をもってしても、特段相場が高値ということはなく、2018年1月時点で約18万円といった状態でした。
同じ2018年の3月時点において、クロノグラフのCS2110は約24万円となっていたため、クロノグラフよりも「1段安価」といった価格帯とだったといえます。
さて、この世代のカレラといえば、クロノグラフについては現在相場がいずれも60万円程度いった価格帯に到達しているわけで、2018年頃と比べると2倍以上の伸びとなっている状態であります。
では、3針のWS2111についてはどうかというと、現在水準はなんと約23万円。
クロノグラフとは随分異なる評価であることが分かります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年1月 の安値 |
2025年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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タグホイヤー
カレラ WS2111 |
中古 | 7年 8ヶ月 |
¥181,440 | ¥239,800 | 58,360 | 132.16% |
WS2111には、140本限定という希少性があるものの、以前から相場はクロノグラフよりも安価という傾向があります。
ただ、2018年時点ではクロノグラフが25万円程度だったならば、WS2111は約18万円。
その比率を現在のクロノグラフ相場(約60万円)に当てはめると、WS2111は約43万円(25:18=60:x)となっていても不思議でないといえます。
同じクラシックス時代のカレラでも、大きく伸びたクロノグラフに対して、2018年時点とそこまで変わりないといえてしまうWS2111ですが、今の価格を見た場合、かなり検討する価値ある状態だと筆者は思います。
ちなみに、現個体が特段安価というわけではなく、過去から今にかけてのWS2111相場が「伸びていない」といった状態。
各年ごとのWS2111平均値(各年の売り切れ価格)を示すと以下のようになります。
括弧内の数値は各年ごとに売り出された個体数。2023年が最も多く、2018年と2024年が1個体と少ない。また、これまで最も相場が高値だったのは2021年だった。