自動巻デイトナの元祖にあたる16520は、「新品相場が定価以上」というプレミアム価格になった時計の元祖でもあります。
そういった経緯から、これまで腕時計相場において無視できない存在だったといえるわけで、2017年といった時期には最も先に値動きするといった様子を見せていました。
しかしながら、近年の16520相場はあまり目立った変化しない傾向があり、特に黒文字盤は2022年10月から大きく値動きせずといった状態が続いていたといえます。
16520黒文字盤は、2022年春に400万円超えという水準に達していたのですが、その後の下落トレンドによって同年10月には330万円台に下落。それ以降、あまり大きく変化しなくなったといえます。
いずれも黒文字盤のボトム価格(ABランク以上)。
上記が、“2022年値下がり後”の16520黒文字盤の動きですが、若干の上下はあったものの、おおよそ340万円前後といった範囲に収まっているといえます。
さて、そんな16520黒文字盤ですが、現在水準はどうなっているかというと約356万円といった状態。
350万円台といった水準になっているわけですが、こういった16520自体の変化よりも、特筆すべき点があるといえるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年4月 の安値 |
2025年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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ロレックス
デイトナ 16520 黒文字盤 |
中古 | 1年 5ヶ月 |
¥3,421,000 | ¥3,564,000 | 143,000 | 104.18% |
それは何なのかというと、116500LNとの差であります。
116500LNは、2016年に登場した“現行から数えて1つ前のモデル”でありますが、登場時の初値がそれより前のデイトナと比べて高かったということもあり、16520と比べると数十万円程度高値といった相場だった時期が多いといえます。
例えば、2023年11月おける16520対116500LNの差は約62万円となっていました。(16520黒文字盤:約334万円、116500LN黒文字盤:約396万円。いずれもABランク以上のボトム価格)
それが現在では、16520黒文字盤が約356万円となっている一方、116500LN黒文字盤は368万円といった状態です。
ですから現在、16520と116500LNとの価格差は10万円程度になっているわけで、以前の相場を考えるとだいぶ縮まったと感じる次第です。