ロレックスのスポーツモデルや、ラグスポと呼ばれるモデルは、2017年頃から年々上昇していくような値動きをしていたといえますが、2022年春に急上昇したのを最後に、その後は下落。
この3年ぐらいは“動きが停滞している”が印象があったといえます。
しかしながら、近頃久々にそういったモデルが「目立って上昇する」という様子を見せる事例が増えてきており、一部モデルでは過去最高値更新といった様子が見られます。
さて、今回はアクアノートの5168G-001についてですが、これは2017年登場のWGモデル。
アクアノートといえば、長らく黒文字盤が基本となっていたのですが、90年代において、日本限定モデルとして青文字盤の5066/1Aが存在しています。
この5168G-001は、レギュラーモデルとしては初の青文字盤アクアノート。また、アクアノートとしては初のWGモデルでもあるため、デビュー時には大注目となっていた経緯があります。
けれどもその後、この5168G系に緑文字盤の5168G-010が登場。
近頃のトレンドでは「青と緑だったら、緑のほうが高い」ということもあって、5168G-001は緑文字盤登場後、微妙なポジションとなっていたように感じます。
しかし、2024年3月において、5168G-001は緑文字盤である5168G-010水準を抜かすという状態に変化。
それ以来、アクアノートにおいては「青と緑だったら、“青”のほうが高い」という状態が見られるのです。
ちなみに現在、5168G系において、緑文字盤の在庫がない状態となっていますが、コンプリケーションモデルである5968G系では、青と緑の在庫が存在します。
現在、緑文字盤の5968G-010が約1897万円となっている一方、青文字盤の5968G-001は2038万円。やはり、コンプリケーションモデルにおいても「青のほうが高値」となっている様子が見られます。
2024年以降、勢いがある青文字盤ですが、3針モデルである5168G-001の現在水準はどうなっているのでしょう。
5168G-001を前回取り上げた2024年7月時点では約1324万円となっていましたが、現在水準はなんと1580万円に達している様子。
この1年4ヶ月で約255万円も上昇しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年7月 の安値 |
2025年11月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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パテックフィリップ
アクアノート 5168G-001 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥13,241,000 | ¥15,800,000 | 2,559,000 | 119.33% |
なお、これまで記事でお伝えした5168G-001の最高値は2022年8月の1482万円。
現在水準は、1580万円となっているため、記事でお伝えした5168G-001水準としては、今回が過去最高値であります。
ちなみに、ロレックススポーツ系やラグスポといえば、2022年2月3月といった時期が最も高値となっていたといえますが、その際5168G-001は、一時的に2000万円超えとなっていた形跡があります。
しかし、5168G-001が2000万円を超えていたのはわずか数日。
その時期において、「相場」といえるような水準は3月に2週間以上続いていた1690万円といった水準だといえます。
ただ、1月末や3月末において5168G-001は、1580万円といった様子を見せていたため、当時の乱高下気味な相場を見ると「1600万円前後が妥当」といえるでしょう。
そういった意味で、今回の1580万円という水準は、「過去最高値といえるか判断が難しい」ところでありますが、過去最高値に匹敵するような状態だと筆者は認識しています。