2001年当時、ロレックスをきっかけとして高級腕時計に興味を持ったのならば、その次に買うモノとしてアクアノートは射程圏内だったのです。
当時のスポーツロレックスの売れ筋モデルの新品実勢価格は40万円前後と、いまより安いという事情はあります。
しかし、デイトナの新品価格が100万円以上ということから分かる通り、100万円以下程度の価格帯であれば、手を出せる人はいたのです。
実際、2本目3本目の時計として、その当時80万円前後のフランクミュラーを買う人は珍しくありませんでした。
ですから、約90万円というアクアノートを狙うというのは何ら特別なことではなかったということになります。
けれどもその頃、パテックフィリップは「雲上時計」という印象が今より強く、誰も手を出さない状況。
また、パテックフィリップを買うならカラトラバという固定概念があり、アクアノート(ノーチラス含む)からパテックフィリップに入るというのは邪道だとされたのです。
というスポーツモデルな内容は、“ポストロレックス”として検討して良い時計です。
そして今では世界中で人気のあるアクアノート。
2001年当時の位置づけではデイトナより“ありがたみの薄い”腕時計でしたが、今ではデイトナより遥かにありがたい腕時計です。
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