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現在相場考察

インパクトの大きい、ロレックス『ヨットマスター2』116688

2017年4月16日更新
ロレックスのヨットマスター2116688について斉藤由貴生が執筆。本記事では2008年11月の安値(ヤフオク)と2017年4月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この8年5ヶ月での変動は80万6000円の値上がりだった。

ヨットマスター2 116688についての考察(2017年4月)

ヨットマスター(1)は超高級なスポーツロレックスとして1992年にデビューしましたが、99年には実質ステンレスモデルのロレジウムが登場。

そのロレジウムにより、人気のシリーズとして認知度が上がった反面、身近になりすぎたということがありました。

サブマリーナと同じく3針を採用するのに100m防水というヨットマスターは、豪華な素材を用いているという以外に特筆すべき要素はなく、「高級」というイメージこそ最も重要なのです。

そして、ロレックスは2007年にその「高級」であるイメージがてんこ盛りの新しいヨットマスターを追加。

それがこの複雑機構を搭載したヨットマスター2です。

この時計、従来のロレックスでは考えられないレガッタクロノグラフというモノが搭載。

ロレックスは基本的にシンプルものしか作らなかったのに、複雑機構が採用されたヨットマスター2はその常識を覆すモデルとして大きなインパクトを生みました。

そして、92年に登場したヨットマスターと同じく、当初は金無垢モデルの展開のみ。

その後、ピンクゴールドのコンビモデルや、ステンレスモデルが追加されますが、ヨットマスター(1)とは異なり、複雑機構の採用や、他のモデルとは明らかに異なる44mmというケースサイズが「特殊」という印象を与え、相変わらず最高級というイメージを維持しています。

さて、そんなヨットマスター2のラインナップの中で、最も豪華に見えるのがこの116688

ヨットマスター2の1つの特徴は、青いセラミックベゼルの採用ですが、同じく最高級なホワイトゴールドモデルの場合、ベゼルの形状がロレジウムのようでセラミックではありません。

そのため、イエローゴールドと青いベゼルのこのド派手な118866がヨットマスター2の派手なキャラクターに最もマッチしているため、いつの時代も高い傾向です。

ロレックス ヨットマスター2 116688(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2008年11月
の安値(ヤフオク)
2017年4月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
ヨットマスター2
116688
中古 8年
5ヶ月
¥2,650,000 ¥3,456,000 806,000 130.42%

そしてこの時計、2008年11月というリーマンショック直後の時期においても265万円という水準。

この頃、この時計と同じように金無垢のヨットマスター16628130万円程度でしたから、いかにこの時計が高い水準だったかが分かります。

しかし、それからこのヨットマスター2はしっかりと値上がりし、今では2008年11月より80万円以上の値上がり状態

これこそまさに、高いモデルが更に高くなる、という金無垢デイトナなどでもよく見る値動きです。

ということで、このヨットマスター2のように、インパクトの強い超高級モデルは高いときより更に高くなる傾向があるのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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