ヨットマスター(1)は超高級なスポーツロレックスとして1992年にデビューしましたが、99年には実質ステンレスモデルのロレジウムが登場。
そのロレジウムにより、人気のシリーズとして認知度が上がった反面、身近になりすぎたということがありました。
サブマリーナと同じく3針を採用するのに100m防水というヨットマスターは、豪華な素材を用いているという以外に特筆すべき要素はなく、「高級」というイメージこそ最も重要なのです。
そして、ロレックスは2007年にその「高級」であるイメージがてんこ盛りの新しいヨットマスターを追加。
それがこの複雑機構を搭載したヨットマスター2です。
この時計、従来のロレックスでは考えられないレガッタクロノグラフというモノが搭載。
ロレックスは基本的にシンプルものしか作らなかったのに、複雑機構が採用されたヨットマスター2はその常識を覆すモデルとして大きなインパクトを生みました。
そして、92年に登場したヨットマスターと同じく、当初は金無垢モデルの展開のみ。
その後、ピンクゴールドのコンビモデルや、ステンレスモデルが追加されますが、ヨットマスター(1)とは異なり、複雑機構の採用や、他のモデルとは明らかに異なる44mmというケースサイズが「特殊」という印象を与え、相変わらず最高級というイメージを維持しています。
さて、そんなヨットマスター2のラインナップの中で、最も豪華に見えるのがこの116688。
ヨットマスター2の1つの特徴は、青いセラミックベゼルの採用ですが、同じく最高級なホワイトゴールドモデルの場合、ベゼルの形状がロレジウムのようでセラミックではありません。
そのため、イエローゴールドと青いベゼルのこのド派手な118866がヨットマスター2の派手なキャラクターに最もマッチしているため、いつの時代も高い傾向です。
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2008年11月 の安値(ヤフオク) |
2017年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ヨットマスター2 116688 |
中古 | 8年 5ヶ月 |
¥2,650,000 | ¥3,456,000 | 806,000 | 130.42% |
そしてこの時計、2008年11月というリーマンショック直後の時期においても265万円という水準。
この頃、この時計と同じように金無垢のヨットマスター16628は130万円程度でしたから、いかにこの時計が高い水準だったかが分かります。
しかし、それからこのヨットマスター2はしっかりと値上がりし、今では2008年11月より80万円以上の値上がり状態。
これこそまさに、高いモデルが更に高くなる、という金無垢デイトナなどでもよく見る値動きです。
ということで、このヨットマスター2のように、インパクトの強い超高級モデルは高いときより更に高くなる傾向があるのです。