この1552.30、2013年の価格も現在価格も差がない状況ですが、クオーツのコンステレーションとしては若干高めという印象です。
これだけレアな仕掛けを持った時計ですから、もう少し評価されても良い気もしますが、既に他のクオーツと比べると高いため、現在価格が適正という気もします。
ただこのムーブメント、メンテナンスには若干難が残るのが気になる点。
スーパークオーツとも呼ばれるこの機械、特殊な動きをする分、壊れる可能性はシンプルなモデルより高く、さらにその制御をする部分が電子回路であるため、トラブルの場合はアッセンブリー交換となるでしょう。
その場合、単に部品交換で済む分工賃は安そうだと思いきや、その部品が最近とても高いのです。
このムーブメント自体は、ETA252.511がベースのOMEGA1680。
ETA製ですから、通常であればメンテナンスがしやすそうなところですが、特殊な機構とその数の少なさから部品の流通が少なく、なおかつ高いのです。
クオーツの時計は、一見メンテナンスフリーにも見えますが、実は機械式よりもトラブルが多い傾向。
というのも、電池交換を怠っていると電池の液漏れが発生し、人の手では修理できない回路部分を痛めるケースが多いのです。
さらにクオーツの時計の電池は2年程度で電池切れとなるため、オーナーとしては意外と「電池交換」という手間に直面します。電池交換は時計店に持っていく必要があるため、なかなか面倒だと感じるところです。
ですからクオーツの時計には、実は機械式より気を使う側面があるのです。
クオーツ腕時計の印象は、「マニアックさ」とはかけ離れています。
しかし、このパーペチュアルカレンダーのようにマニアックな機構と、メンテナンスの難易度が高いという「マニアックさ」を感じさせられるクオーツモデルも存在します。
よってこの時計、一見するとただのクオーツモデルと見えますが、実はかなり上級者向けの時計であるのです。
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