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2017年4月11日更新

紺文字盤ビッグデイトは最も高い傾向、カルティエ『パシャC』W31047M7

パシャCの中古相場は2000年代後半まで20万円前後といったところでしたが、リーマンショック後に15万円前後まで下落。

そしてその後、ロレックスオメガのように相場が回復するのかと思ったら、逆に“もっと安くなる”という状況となっています。

ですから、今では13万円ぐらいでも程度の良いモノがたくさんありますし、安いときでは11万円程度で購入することも可能です。

しかし、そんなパシャCの中で、2015年という時期に20万円を超えていたのがこの紺文字盤ビッグデイトです。

残念ながら、現在はその頃より5万円程度値下がりしてしまっていますが、それでも15万円以上という価格は、他のパシャCとくらべて高め。同じ年式との比較では高いのは勿論ですし、定価が60万円以上という水準になった最終モデルより高いぐらいです。

では、なぜこの紺文字盤が高いのかというと、それは、希少性を感じさせるモデルだからでしょう。

パシャCは、各文字盤のラインナップが多いにもかかわらず、それぞれの文字盤の流通量はそこそこあったりします。

そのため、各文字盤において“レア”という印象はないのですが、この紺文字盤はデビューした時期の影響により“レア”という印象があるのです。

男性用と認識されるパシャCは、この紺文字盤以外どれも90年代後半にデビュー

一方、この紺文字盤が出たのは2001年と少し遅いのです。

そしてその後、カルティエパシャCのラインナップを女性寄りに変えていき、この紺文字盤は早い段階でテコ入れ=生産終了になったと予測できます。

ということで、数が少ない紺文字盤、最近のパシャCとしてはかなり高い水準の相場となっているのです。

とはいえ生産年数が短い文字盤は他にも存在するため、この紺文字盤だけが“レア“となるのは不自然にも見えます。

しかし、90年代後半から2000年頃にかけてパシャCはかなり人気があったのに対し、2001年という時期は人気が落ち着いていた時期。

つまり、紺文字盤ビッグデイトに対して”レア”という印象が強いのは、2001年という出た時期による要因が大きいのです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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