腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

安価で手に入るヴィンテージ、スピードマスターマーク2 145.014

2017年11月24日更新
オメガのスピードマスター145.014について斉藤由貴生が執筆。本記事では2015年4月の安値(ヤフオク)と2017年11月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この2年7ヶ月での変動は3万9800円の値上がりだった。

スピードマスター マーク2 145.014についての考察(2017年11月)

ヴィンテージやアンティークといえば、4桁リファレンスのスポーツロレックスの印象が強く、とても高価という印象があります。

実際4桁時代のロレックスは、プラスティック風防など全体的な雰囲気がとても良く、ヴィンテージでないと醸し出すことのできない独特な見た目となっています。

そのため、「高くても欲しい」と思う人が多いのはとても理解できますし、現在価格はそれに見合っているとも感じます。

確かに新品当時の定価を考慮すると何倍もするため、割高という印象になりますが、その相場は既に20年ほど続いているため、もはや割高ではないといえるでしょう。

とはいえ、ヴィンテージが良いと思っても、買おうと思ったら数百万円もするというのは手が出しづらいところです。特にクロノグラフのヴィンテージが欲しい場合、デイトナとなると500万円レベルであるため買える人は限られるでしょう。

しかしそんなヴィンテージにおいて、なんと今でも20万円台前半で購入可能なクロノグラフが存在。

それは、ロレックスと肩を並べるほど人気の高い“ムーンウォッチ”の60年代ヴィンテージ、スピードマスターマーク2という存在です。

マーク2は、1969年にデビュー。その後長期に渡り継続生産されたということもなく、生産された年も限られている模様です。さらに、搭載するムーブメントもCal.861という知名度のあるモノで、ムーンウォッチと同じようにレマニアベース。

このような良い要素があるにもかかわらず、現在20万円前半で購入可能なのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2015年4月
の安値(ヤフオク)
2017年11月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オメガ
スピードマスター
マーク2
145.014
中古 2年
7ヶ月
¥178,200 ¥218,000 39,800 122.33%

マーク2」はその名の通り、ムーンウォッチの異なるバージョンとしてデビューしたモデル。

ムーンウォッチの雰囲気を残しながらも、1970年頃のトレンドと思われるデザインが採用されています。

おそらく、当時は邪道なムーンウォッチとしてあまり人気が出なかったのだと予測でき、短期での生産終了となっている模様。

けれども、今となってはその70年代ヴィンテージ感が醸し出す独特な雰囲気がとても魅力的に見えるのです。

ですからこの時計には、

  • アンティーク感
  • Cal.861搭載
  • ムーンウォッチのヴィンテージモデル
  • という良い要素が存在。

    それでいて20万円台前半で購入可能というのはとても良いと感じます。

    またこの時計、2000年代後半やリーマンショックの時期においては10万円台前半という相場。2015年でも10万円台後半であるため、長期に渡り大きく相場が変わっていないのです。

    特に最近ムーンウォッチの3570.50が値上がりしているため、それより価格変動が少なく、さらに安く買えるというマーク2はとても魅力的だと感じます。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
    本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。