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90万円台になった、GMTマスター16700

現在、16700には80万円台の個体がありますが、ABランク以上のモノについては既に90万円台に達してます。(2018年8月9日時点)

1年少し前まで16700は、GMTマスター216710より“安い”というのが当たり前でした。しかし、16700は1999年で生産終了となっているため希少価値が高く、「II」が無い文字盤というレアポイントも魅力的だと思います。

ですから、16710より16700のほうが高いという今の相場序列はとても理解できると感じます。

ただ、16700について最も感慨深いのは、かつて全くといっていいほど評価されておらず、特に2000年代前半においては不人気スポーツロレックスの代表的存在だった時代がありました。

そのような“不遇の時代”を経て、16700の中古がかつての新品実勢価格の3倍近い水準となったのは、とても凄いことだと思います。

世の中には、その時において“凄い”と思われていることがあり、多くの人がそれを「普遍的かつ当たり前」と思っています。

しかし、この16700の事例からは常識なんてあるようで無いのだということが思い知らされると感じます。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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