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SSブレスレット自動巻の、パテックフィリップネプチューン5080/1A

スカルプチャーは、好みが分かれる見た目であるため、相対的に安く購入可能という印象があります。

実際、今の水準でも「3針、ステンレス、ブレスレット、自動巻」パテックフィリップとしてはかなり安いといえるでしょう。

例えば、これら要素を含み、なおかつネプチューンスカルプチャー以外で最も安いのはアクアノート5066/1Aですが、それでも現在220万円程度という水準です。

つまり、このネプチューン5066/1Aと比較して80万円程度安いのです。

ネプチューンは値動きしないという印象がある一方で、もしも本当に2005年頃から値動きしていなかったならば、他のパテックフィリップと比較して「安すぎる」という印象となってしまいます。

現在、この5080/1A5066/1Aに対して40%程度安い水準となっていますが、仮に現在でも90万円程度だったならば、60%安い状況となり、アクアノートの半値以下となります。

ですから、他のパテックフィリップの値動きに伴って、ネプチューンも自然な水準に値動きしたと推測できます。

とはいえ、2005年においてネプチューン約90万円だった際、ノーチラス3800/1A青文字盤は、約97万円だったため、両者の価格差は7万円に過ぎなかったのです。

現在、3800/1A青文字盤は300万円以上という水準ですから、5080/1Aとは180万円の価格差となっています。

ただ、これだけ個性的なパテックフィリップは少なく、現在、相対的に安く購入可能というのは、要注意な要素でもあるといえます。

かつて不人気だったモデルは、その時にその良さを理解できなくても、将来的には良さを理解できる文脈が現れる可能性は無いとはいえません。

今後どのような相場となるかは分かりませんが、もしもネプチューンが評価されることになったなら、今の時代にタイムマシーンで戻りたいと思うことになるのかもしれません。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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