ルイヴィトン初の腕時計としてタンブールがデビュー当時、既にこのQ1141を筆頭に様々なタンブールのモデルが用意されていました。
クオーツのラインナップも存在していたため、ルイヴィトンの鞄を女性がよく持っているというイメージなどとともに、ルイヴィトンの時計も“女性向け”という印象になってしまう可能性がありました。そういう意味では、非宝飾メーカーでありながら、100万円超えという本格機械式のラインナップを出したルイヴィトンは正しかったと思います。
実際、デビューから長い間、ルイヴィトンの時計=高いモノという認識があり、見た目も分かりやすいため、“夜の蝶”にモテる時計として重宝された側面もあるでしょう。
相場もリーマンショックで衰えることがなく、現在50万円ほどするサブマリーナノンデイト(14060)が23万円ぐらいで普通に売っていた2009年11月において、エルプリ搭載のルイヴィトンは67万8000円という水準でした。
では、現在この時計がどのような状況になっているかというと、約20万円もの値下がりです。
当時サブマリーナノンデイトを買っていたら20万円以上の“値上がり”となったでしょうが、Q1141を買っていたら20万円近い“値下がり”となってしまっている状況です。
ゼニス以外のブランドでエルプリを搭載する時計は、ロレックスのデイトナ(16520)を筆頭になかなか高く、「エルプリ搭載」ということがプラス要素になるのが常。
よって、エルプリ搭載のゼニス製ではない腕時計として50万円を切ると価格というのは安いほうだと思われます。
この時計のこの形状、遊び時計として1本持っていると意外にも所有満足感は高そう。2009年まで高値傾向だったのもなんだか納得がいきます。
エルプリメロ搭載機を含め、他の時計が多々値上がりした今、逆に値下がり傾向となったこのルイヴィトンQ1141。現在の選択肢としては、お買い得感がとても高い1本です。
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