5065の後継が5165ではなく、5167なのかということについてですが、単純にラインナップする最大サイズだからです。5167はかつての“ジャンボノーチラス”のようなノリで“エクストララージ”というサイズなのです。
デビューしてから約20年以上はモデルチェンジをしないロレックスとは違い、10年ほどでモデルチェンジを行ったアクアノート。ノーチラスのようなマイナーチェンジではなくフルモデルチェンジを実施したのです。
この大きなデザインの変革について、当時多くの腕時計愛好家は否定的な意見だったと思います。かつてメルセデスベンツのEクラスがW124からW210にモデルチェンジした時のように、あえて古いほうを買うという現象もみられました。
そして、もう一つマイナスポイントだった要因は、もとから高い定価と実売価格。前モデルの5065は安いときでは70万円台で販売されていたのに対してこの5167、ステンレスの時計でありながらどんなに安い中古相場でも100万円を切ることはありませんでした。
よって、「高すぎる」という印象のまま516x系には値上がりの期待をしていなかったのですが、結果的に約100万円の値上がりをするに至りました。
上記のような安い時期ですら148万円、というプライス。
この価格ですと5065の定価よりも高い価格です。
だから148万円でも高く見えたわけだったのですが、よくよく考えてみるとノーチラスパワーリザーブ(3710/1A)なんかは同じくステンレスモデルでありながらリーマンショック前からリーマンショック後もずっと200万円以上の相場をキープしています。
ということはアクアノートの“ジャンボサイズ”が200万円以上になっても不思議ではなかったわけで、値上がりした今でこそなんだか納得がいってしまうのです。
2011年にまったく5167/1Aの相場を見てなかった私ですが、あの頃これを狙って入れば今頃100万円近い利益が出た、と悔しくなってしまう事例です。
アクアノートの場合、かなり販売しやすいですが、相場最安値が243万円なら228万円ぐらいの売値が適正でしょう。ということで、アクアノートを148万円で買っていた場合、今頃80万円ほどの利益だったという訳です。
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