この500万円台という価格帯ですが、つい最近まで、ホワイトゴールドの5168Gの価格という印象でした。
いまや5168Gは700万円台という水準になっているわけですが、いずれも随分な上昇となっています。
5167Rは、2016年に大幅に値下がりした際、その水準は304万円となったのですが、その時点でもそれほど「安い」とは感じませんでした。
その理由としては、同じラバーベルトの第1世代のYGモデルの場合、300万円台という価格帯は考えられなかったということや、RGのコンプリケーションモデルと比べても高いという点があります。
実際、仮にこの5167Rが、今300万円だったとしても、これより安いコンプリケーションモデルは多々存在し、その中には年次カレンダーも含まれます。
ただ、ノーチラスがそれらモデルより高いのと同様に、人気のあるモデルが、本来高級なモデルより高いというのは全く珍しくありません。
実際、定価の観点では、この5167Rより、ノーチラス5711/1A-010のほうが安いわけですが、時計ファンの常識としては5711/1Aのほうが高いということが自然と感じるでしょう。
そして、そのような人気モデルの場合、その時点では割高と感じたとしても、その後さらに高くなるという現象は珍しくないのです。
まさに、今回の5167Rもその事例だといえるわけです。
ただし、5167Rの場合、これまで乱高下気味だったのが、一気に急上昇というのが、他の「割高人気モデル」と異なる部分だといえます。
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