2005年におけるこの197番の新品実勢価格は約206万円(税込)という水準ですが、これはどのような価格帯かというと、ダイヤ文字盤ラジオミールよりも高い水準だったのです。
パネライのダイヤ文字盤といえば、ステンレスのルミノールで十分高いというイメージがありますが、WGやRGのラジオミールとなるとさらに高価。ちなみに、この197番より安かったダイヤ文字盤は、12時などがバケットのタイプのやつです。
ですから、現行当時、この197番は、そういったラジオミールを上回るほどの価格帯だったわけで、大変な高級機種だったという事がわかります。
JLCの8日間パワーリザーブムーブメントを搭載というのは、
という点から、随分な高級要素だといえるわけで、ダイヤ文字盤より高いという当時の価格帯は自然だったと思います。
特に、パワーリザーブインジケーターが、文字盤側ではなく、裏スケから眺めたムーブメント側にあるという点が、コンプリケーション的な魅力を放っていると感じます。
今となっては、8日間パワーリザーブをパネライ自身が自社製ムーブメントとして、多くのモデルに採用しているため、197番登場時より、「8日間」ということに対するインパクトは薄れているでしょう。
しかしながら、尖った機能を持つJLCムーブメントのパネライは基本的に評価されている傾向があるため、この197番の現在価格はそういったことを考慮すると安いと感じるわけです。
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