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2020年5月25日更新

阿部泰治のパテック論 〜第2回目〜

Ref.5004
初めて見た時から、今でも見た瞬間に良い意味で緊張するパテックフィリップの時計を1本挙げるとするならば、それは自分にとって間違いなく「Ref.5004」です。

当時、PTケースのモデルが約1800万円ほどで売られていたのを覚えています。

ただでさえ複雑な永久カレンダーの機構にスプリットセコンド・クロノグラフを搭載した凄い時計です。ムーブメントは、パテックフィリップのために開発した、ヌーベルレマニア社製ムーブメント【 CHR 27-70 Q 】

今となっては少し小ぶりにも感じる37mmのケースに、スプリットボタンを備えた大きめなリューズが、ちょうどいいサイズ感で、ただものならぬオーラを発しています。また、リーフハンドにアラビックインデックスの文字盤がこれまた絶妙にカッコいいです。(※文字盤の種類は、バーインデックス、ダイヤインデックス等他にもあります。)

ケース素材は、YG(イエローゴールド)、RG(ローズゴールド)、WG(ホワイトゴールド)、PT(プラチナ)で展開。それぞれの良さがあるのですが、人気はPTケース、RGケースの黒文字盤×アラビックインデックスの組み合わせになると思います。本数だと、RGケースに黒文字盤の組み合わせのほうが少ないと思います。

振り返ると、圧倒的にPTケースを多く見てきたと思います。このクラスまでくると、資産価値云々ではなく買われる方が多かった為、PTケースが多いのかな?と感じます。

個人的にはクラッシック感のあるYGケースが好みで、夢はYGケースに”あえてハズした”ヴィンテージ感のあるカーフ素材のベルトではめてみたいですね。

その他、コミットではPTケースにシルバー文字盤×アラビアインデックス、PTケースに黒文字盤×ダイヤインデックス、WGケースにスペシャルオーダーのサーモン文字盤×アラビアインデックスの販売実績もあり

スペシャルオーダーでケースと同素材のブレスレット仕様の個体をごくごく稀に見ますが、解き放つオーラの半端なさは説明に及ばないと思います。

また、スプリットセコンドではない永久カレンダーにクロノグラフを搭載した「Ref.3970」もYGケース2本、RGケースの販売実績があります。

「Ref.3970」の後継モデル「Ref.5970」もPTケース2本の販売実績があります。こちらは是非とも詳細ページを見てみてください。

◆「Ref.5970」

黒文字盤がとてつもなくカッコいい時計ですね。この2モデルにつきましては、また別の機会にお話させて頂きます。

「 Ref.5004 」後継機「 Ref.5204 」

最後に 「 Ref.5004 」 の後継モデル 「 Ref.5204 」について少しだけ触れたいと思います。

「 Ref.5004 」の後継モデルとして開発された「 Ref.5204 」は、2011年に発表された永久カレンダー・クロノグラフ「Ref.5270」に搭載された自社製手巻クロノグラフをベースにスプリット秒針機構が追加されたムーブメント「CHR29-535 PS Q」が搭載されています。そこには、いくつもの技術革新が投入され、従来モデルでは、どうしても秒針の動きに遊びがあり、2本の秒針がズレるという問題があったのですが、その問題が解決されました。

こちらも、なかなか見る機会が少ない逸品ではありますが、やはり抜群の存在感ですね。

当店でも、PTケースにシルバー文字盤の「5204P-010」、上記写真のRGケースにブレスレット仕様の「Ref.5204/1R-001」の販売実績がございます。

様々な角度からの写真もホームページでは見れますので、是非覗いてみてください。

◆「5204P-010
◆「Ref.5204/1R-001」

少し長くなりましたが、トゥールビヨンやミニッツリピーターを搭載した、超絶モデルがパテックフィリップには多数あります。その中でも、自分が思うあがり時計は、間違いなく「Ref.5004」であり、常に扱いたいと思う時計であります。

「Ref.5004」「Ref.5204」を含めた、パテックフィリップグランドコンプリケーションをお探しの方、ご売却をご検討の方は是非ともコミット銀座にお気軽にお問い合わせください。

気兼ねなく” パテックフィリップ ”についてお話しできれば幸いです。

●この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。

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