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パネライのダイヤ文字盤は高いはずだが、ラジオミールPAM00137

先に述べたように、ダイヤ文字盤のパネライは、高い評価となるはずなのですが、なぜ137番はそういった評価がされていないのでしょう。

その答えとして考えられるのは、搭載されているムーブメントという点です。

この137番には、103番同様にゼニスエリートベースのムーブメントが搭載されているのですが、実は他のダイヤラジオミールの多くには、フレデリックピゲが採用されているのです。

そして、ベゼル部分の形状が異なるなど、どことなく「通常モデルとは違う」というオーラを放っているわけで、何かと特別感がある仕様となっています。

もちろん、この137番もゼニスエリートですから、2002年頃までのラジオミールらしい高級感は備えているわけですが、「ダイヤのパネライ」という観点からすると“弱い”ということになります。

とはいっても、ルミノールのダイヤ文字盤は通常モデルと同様のETAベースが採用されているにも関わらず、きちんと高く評価されています。

ルミノールのダイヤ文字盤といえば、30番や130番ですが、いずれも限定モデルとして登場。また、防水性能はなぜか30mと低く設定されているという特徴もあります。

30番や130番は、この137番よりもダイヤが多数装着されていますが、基本的に「ダイヤがある」ということが評価につながるわけで、数が少ないから137番の評価が低いともいえません。

そうなると、137番が「ダイヤ」としての評価が弱い理由として、「実は限定モデルでないのではないか」と考えたくなるところですが、調べたところ、この137番は他のダイヤ同様、限定モデルということが分かりました。

以上のことから、この137番が「ダイヤのパネライ」らしい評価をされていない理由は、分からないとしか言いようがないのです。

理由はどうであれ、103番とほぼ同水準という、PAM00137の現在価格はかなりお得感があると思います。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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