2004年以前まで、ラジオミールという存在は、高級ドレスウォッチというポジションを担っていたのですが、特に2002年までは、数多くのスペシャルなモデルが出ていたという傾向があります。
中でも分かりやすいのが、デッドストックムーブメントを搭載したモデルの数々ですが、そういった個体は、一般的な中古市場ではあまり出回らず、デイトナポールニューマンや、パテックフィリップの古いコンプリケーションの如く、特別な市場で取引されているように感じられるほどです。
そして、その時代のラジオミールには、もう一つのスペシャルなモデルがあるわけですが、それこそが「ダイヤモンド文字盤」の数々です。
「ダイヤ文字盤」といえば、他のブランドでは、“凄く高級”というわけではない事例が多々ありますが、パネライにとってのダイヤ文字盤は特別なのです。
その分かりやすい例として、ルミノールのダイヤ文字盤がありますが、通常のルミノールベースが40万円前後という中古相場だったとしても、ダイヤ文字盤は200万円前後という相場だったりするわけです。
つまり、ダイヤ文字盤のパネライは、基本的に「特殊なモデル」なわけで、同じ見た目のダイヤ無しモデルよりも「だいぶ高い」というのが当たり前だといえるのです。
しかし、今回お伝えするのは、そのような例に当てはまらないダイヤ文字盤。
それこそが、このPAM00137なのですが、高級時代のダイヤモンドラジオミールであるにも関わらず、通常文字盤のPAM00103と特に大きく変わらない価格帯であるのです。
現在、103番の売出しはありませんが、前回お伝えした2020年4月の水準は約122万円でした。
それに対して、この137番は122万円。つまり、ダイヤ無しの103番と全く変わらないといえるぐらいの価格なのです。
さらに興味深いのは、137番の過去の様子です。
実はこの137番、2019年6月の段階でも約123万円という水準だったわけで、以前から103番と同じような相場という傾向があるのです。
|
オフィチーネパネライラジオミールPAM00137の価格比較
時計名 | 状態 | 2019年6月の安値 | 期間 | 2021年1月の安値 | 変動した額 | 残存価額 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ ラジオミール PAM00137 |
中古 | ¥1,235,850 | 1年 7ヶ月 |
¥1,220,000 | -15,850 | 98.72% |