スピードマスターのムーンフェイズ、3575.30は、2000年頃に登場した銀文字盤のモデルですが、これは「ヨーロッパ限定」とされていました。
限定といっても、現行当時は「特に珍しい」というキャラクターではなく、“限定ではない白文字盤”と同じ新品実勢価格で売られていた経緯があります。
しかし、そんな銀文字盤は、2016年頃から数が減るといった異変が起こり、2018年からは「ガバっと上昇」という状況に変化。2017年時点で30万円台中盤という中古相場になった際も「すごい」と感じられたのに、2018年6月には約55万円となったのです。
この銀文字盤は、2005年頃、約25万円という新品実勢価格だったわけですから、中古相場が50万円台になったというのは「大ニュース」でした。
けれども、その後銀文字盤水準は、下落傾向に転じてしまいます。
2019年7月に約48万円になったのですが、2020年5月には約43万円にまで下がってしまったのです。
2019年時点では、一時の上昇から落ち着いたといった感覚だったものの、2020年5月の様子は、明らかな下落傾向といった感想でした。
そのようなことが起こっていたため、この銀文字盤の50万円台という水準は一時的なものに過ぎなかったのかと思われても仕方がない様子だったといえます。
そんな銀文字盤ですが、今の状況を見ると「50万円台は一時的だった」ということが否定されたような様子。
この3575.30は、現在、なんと約59万円という水準になっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年5月 の安値 |
2021年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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オメガ
スピードマスター ムーンフェイズ 3575.30 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥437,800 | ¥598,900 | 161,100 | 136.80% |
スピードマスター3575.30がこれまでに見せたピーク水準は、2018年6月の約55万円でした。
それに対して、2021年9月の状況は約59万円。
ですから、3575.30は『回復⇒上昇』となっている様子であるのです。
50万円台となった2018年6月以降、3575.30は緩やかに下落するという傾向があったため、3年以上の時を経て「回復⇒上昇』となったといえます。
近頃、多くの記事で「2021年はすごい」ということを書いていますが、まさにこの3575.30の事例も「それに当てはまる」といえます。