14270/16520、114270/116520、214270(マイナーチェンジ)/116500LNというように5桁リファレンス時代よりエクスプローラとデイトナはほぼ同じ時期にモデルチェンジする傾向があります。
そして、P番というと価値があると思われるスポーツロレックス。特にデイトナ16520のP番は他の年式と比べて数十万円単位で高いという現象があったりします。P番の16520が高い原因の1つは最終年式ということですが、このエクスプローラ14270のP番も実は最終年式なのです。
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2009年10月 の安値(ヤフオク) |
2016年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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ロレックス
エクスプローラ P番 14270 |
中古 | 7年 0ヶ月 |
¥248,465 | ¥389,000 | 140,535 | 156.56% |
エクスプローラの場合、2009年の相場、2016年10月現在の相場とも他の年式と比べて特別高いということはありません。
しかも現在の38万9000円という価格はエクスプローラ自体の最安値と近い額であるため、近年は特にP番ということで価値があるわけではない模様です。
ただ、2000年代中盤頃まではP番のエクスプローラに価値があるとされていました。
当時はエクスプローラの最終年式という点と他のスポロレでもP番が高値傾向だったので、エクスプローラのP番が高くてもおかしくはありません。
しかし、なぜその後P番の価値が弱くなってしまったのかというと、これといってP番の14270に特徴がないからだと思います。
90年代のスポーツロレックスには文字盤の発光塗料やブレスレットの仕様など、近代的か否かを左右する変更点が多々あります。そしてP番こそがその小変更の集大成というイメージがあり、「P番がもっとも近代的」という印象があったのです。
しかし、今となっては近代的なP番は16年前のモノ。
つまり、近代的という印象は薄れてきているのです。
という変更は今でも「近代的な要素」として扱われ一定の価値を感じることができるかと思います。
しかし、その頃から時が経っているため、P番だけに対する近代的な印象はぼんやりとしてきたのです。
よって、上記のようにダブルロック+ルミノバ仕様というU番やA番であれば近代的な印象で、特にP番にのみ価値が高まるというのがなくなってきたということ。
最も明白なデイトナとの差は希少性に関連します。デイトナの場合、2000年にモデルチェンジされたため、同じP番でも旧16520と新116520が存在。よってP番の16520の数が少なく希少なのです。それに対して同じくP番が最終年式の14270の場合、モデルチェンジが2001年だったためP番の時期に作られた14270の数は少なくありませんし、新モデルの114270はK番から始まっています。
また14270の場合、小変更が他のスポーツロレックスと比べて少なく、
というシンプルな差しかありません。
そのためP番といわれても他との明白な違いを感じづらくP番だけ高くなるということが無いのだと思います。
むしろエクスプローラの場合、以前より価値があるとされるのは「ブラックアウト」仕様。
一定の年式だけに存在した3・6・9が黒い塗料で表記されたブラックアウトは、かなりインパクトがある希少性故に昔からかなりの高値で取引されています。またブラックアウトの場合、文字盤上のROLEXなどの文字が白ではなくて銀で表記されていたりとその他にもツボな要素が満載。
もしもP番の14270にも文字の色が違うなど、細かいけど分かりやすい違いが存在したならば、他の年式と比べ、ずば抜けて高値となっていたかもしれません。
とはいえ、2009年と比べて14万円の値上がりはとても立派だと思います。
P番を指名して選ぶ必要性は低いですが、2009年にエクスプローラを買った方は大正解でした。
そして、現在所有している方は、売却するチャンスだと思います。
多く流通する時計だけに多くの人にチャンスがあるかと思います。