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41mmというインパクトでもノーチラスの半額以下、オーデマピゲロイヤルオーク15400ST

ロイヤルオークノーチラス

  • デザイナー(ジェラルドジェンタ)
  • 出た時期
  • モデルの方向性
  • 三雲ブランド
  • とかなりキャラクターが被る時計なのですが、ノーチラスと異なるのはモデル数の多さです。

    通常のロイヤルオークとオフショアというモデル数の多さに加えて、ノーチラスよりもモデルチェンジスパンが短い。そのため、モデルのサンプル数が多くなり、全体の把握が難しい&人気が分散してしまいノーチラスよりも価値がつかない模様です。

    このモデルが出る以前のロイヤルオークの3針は、

  • 36mmの15000ノーチラスの3800に対応)
  • 39mmの15300(ノーチラスの5711に対応)
  • という変遷を辿ってきました。

    そして2012年に出たこの15400はなんと41mmという大きさに。

    ノーチラスよりちょっと大きいという変化を付けていたロイヤルオークですが、約38mmのノーチラスに対して41mmと分かりやすいインパクトを付けた事自体は評価。

    しかし、そういう細かい変化は普通にしていたら分かりづらいものです。

    ノーチラスの5711とほぼ同じ時期に出た15300と15000の差も分かりづらいのに、そこからさらに15400と言われても「何が違うのか」がわかりません。

    15300を発表した時点で思い切って41mmとして出すか、「エクストララージ」という“別”の扱いで出してくれたらもっと分かりやすくなっていたと思います。

    しかし、現在“別”の扱いになっているのはむしろ39mmのほうで15202というリファレンスのモデルが「エクストラシン」という名前で販売されています。

    つまり、通常モデル=41mm、薄いモデル=39mmという扱い。

    これでは非常にわかりづらく、消費者がラインナップの全体像を掴みづらく、人気も分散してしまいます。

    よって、ノーチラスに対して41mmという分かりやすいインパクトを与えた現行ロイヤルオークは、本来実力があるにもかかわらず現行ノーチラスの約半額以下なのです。

    ●この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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