2004年に登場した、ジャガールクルト(以下JLC)ベースのムーブメントを搭載するラジオミール。
それまで、ラジオミールにはゼニスベースのムーブメントが搭載されていましたが、供給が難しくなったためか、2003年をもってゼニス系ムーブメントのモデルは廃止となりました。
そこで登場したのが、この190番だったわけですが、JLCベースのムーブメント搭載ということからも分かるように、「高級ライン」を継承したラジオミールだといえます。
ただ、2005年からはラジオミールが「非・高級ライン」となったため、最後の「高級ライン」という位置づけのラジオミールだといえるでしょう。
このモデルを最初にお伝えしたのは2017年10月でありますが、その際の中古相場は約97万円。2007年時点の定価が約95万円だったことを考慮すると、「値下がりしないモデル」だったといえます。
しかし、2020年4月、新型コロナによって緊急事態宣言が出されたときに、約77万円となっていたのです。
そして、2021年になっても190番は70万円台といった状態が見られ、分かりやすく値下がりしていたといえます。
そんな190番でありますが、現在水準は約105万円となっている様子。
2017年水準以上となったと同時に、100万円超えとなったのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年4月 の安値 |
2024年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00190 |
中古 | 4年 1ヶ月 |
¥774,000 | ¥1,058,000 | 284,000 | 136.69% |
このところの様子を見てみても、190番は人気という印象があります。
というのも、筆者が記事にしようと190番を見ているとボトム周辺の個体が売り切れとなるケースが2度もあったからです。
2004年登場、なおかつSSモデルという190番は、「JLCムーブメント搭載」という濃い内容があるものの、2024年の今において決して「知名度が高い」というわけではないでしょう。
しかしそれでも、勢いがあるといえるわけで、実は「欲しい」と思う人が多いモデルなのだと思います。