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現在相場考察

カルティエパシャCメリディアンW31029M7、人気のあるメリディアンだがだいぶ値下がり中

2016年11月26日更新
カルティエのパシャCW31029M7について斉藤由貴生が執筆。本記事では2010年3月の安値(ヤフオク)と2016年11月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この6年8ヶ月での変動は9万6250円の値下がりだった。

パシャC メリディアン W31029M7についての考察(2016年11月)

エクスプローラ2のように、ベゼルとGMT針で第二時刻を確認するというオーソドックスなGMT機能を有するパシャCがこの「メリディアン」です。

通常のパシャCより上位なモデルとしてクロノグラフと3針モデルの中間に位置していました。

GMTモデルですが、パシャGMTという名前にせず「メリディアン」という愛称を付けたのは大正解で、パシャCの中でもかなり人気なモデルです。

そのため、中古相場も通常のパシャCより高めというのがこの時計の常識。

しかし、最近は通常モデルと同じ相場まで下落してしまったのです。

カルティエ パシャ パシャC W31029M7(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2010年3月
の安値(ヤフオク)
2016年11月
の安値(楽天)
変動額 残価率
カルティエ
パシャC
メリディアン
W31029M7
中古 6年
8ヶ月
¥236,250 ¥140,000 -96,250 59.26%

同一デザインでの生産年はパシャCとしてはかなり長い方で、他のパシャCがビックデイトになった際もデザインは変わりませんでした。

ただデイト表示に関しては2008年頃より、拡大レンズが廃止されるとともに、日付が斜めに表示される仕様へ変化

当初はメリディアンに黒文字盤は存在していませんでしたが、後から追加された黒文字盤にはビックデイト仕様とスモールデイト仕様が存在します。

ちなみに現在の相場は、初期のデイト表示でも新型でも、黒文字盤でも相場は変わりません

同一モデルの場合、新しい仕様のほうが若干相場が高いということはありますが、パシャCメリディアンの場合、古いものでも新しいものでも相場が変わらないというのは興味深い点です。

デイト表示に関して、デザイン的にもコストがかかっているというお得感でも優秀なのはレンズがある前期のほうだと思います。

レンズが無く、斜めに日付が表示される後期型は、なんだか昔のヤフオクに出品されていた粗悪なニセモノと同じ仕様であり、コストダウンという印象があるのです。

よって、メリディアンの場合、新しい仕様と古い仕様が同じ相場なのだと予測します。

メリディアンを3針のパシャCと同じ相場で買うことができるという点、そして10万台前半で入手可能だということは、過去の常識では考えられませんでした。

10万円台前半というとかつてはオメガの価格帯であり、カルティエはもう一つ上の価格帯に位置していたのです。

しかし、今となってはオメガカルティエは逆転。

定価やかつての相場を考慮すると、メリディアンをこの価格で買えるというのはびっくりな現象です。

海外に行くからGMTの便利な時計が欲しいと思った時、ポーンと買っても良い1本だと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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