カルティエといえば、サントスガルベやパシャ38mm、タンクフランセーズなど、特に2000年前後といった時期に現行だったモデル(ロレックスでいう5桁世代ぐらいの年式)が、この2年3年ぐらいの間に「目立った上昇」となっている様子があります。
また、一部モデルについては、“ロレックス6桁世代に相当する年式のモデル”も上昇しており、特に近頃は、サントス100が値上がりしている印象があります。
そんなカルティエでありますが、実はまだ「あまり値動きしてない」というモデルが存在。
それが、パシャ42mmであります。
パシャ42mmは、パシャ38mmの後継として2005年に発表されたモデルで、パシャシリーズの最高峰といった立ち位置であります。
パシャ38mmの時代は、“3針:ジラールペルゴ”、“クロノグラフ:フレデリックピゲ”というムーブメント構成だったのが、パシャ42mmでは3針、クロノグラフともにジャガールクルトのムーブメントが搭載されています。
そういったムーブメント構成からも、パシャ42mmは、パシャ38mmのコンセプトそのままの新世代モデルといえるわけで、長年「パシャ38mm相場よりも高値」といった相場になっていました。
また、パシャ38mmは2022年になるまで「安価な状態が続く」といった様子があり、ざっくりいうならば、3針は22万円程度、クロノグラフも25万円程度で購入可能という時期が珍しくありませんでした。
そういった頃においてパシャ42mmは、3針が45万円程度、クロノグラフが55万円程度といった水準だったわけで、『パシャ38mmよりもだいぶ高値』だったといえます。
さて、パシャ38mmは2022年から目立った上昇といった様子となったわけですが、その一方で、パシャ42mmについては、2025年2月現在でも「目立った上昇」という様子がありません。
実際、クロノグラフのW31085M7については、「現在相場が2018年水準とほぼ変わらず」となってしまっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年7月 の安値 |
2025年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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カルティエ
パシャ42mm W31085M7 |
中古 | 6年 7ヶ月 |
¥538,000 | ¥547,800 | 9,800 | 101.82% |
このW31085M7は、パシャ42mmのブレスレットのクロノグラフモデルですが、同じ構成のパシャ38mm(W31030H3)が30万円未満だった時点で、約54万円という水準だったのです。
しかし、パシャ38mmのクロノグラフは2022年以降相場が上昇。2022年11月には約54万円となり、このパシャ42mmのW31085M7と同じ相場にまで達しています。
パシャ38mmのW31030H3は近頃、ABランク以上でも約47万円程度といった個体が出ていますが、時期によっては50万円以上に戻る場合があります。
現在ボトム価格の約47万円を基準としても、現在のパシャ42mm対38mmクロノグラフの相場差は、7万円といった状態。2018年時点では、30万円程度の差があったことを考えると、だいぶ「差」が縮まったといえます。
いずれにしても、このパシャ42mmは、多くのカルティエが目立った上昇をする中、現時点でも「2018年水準と変わらず」となっているため、検討する価値があるといえるでしょう。