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現在相場考察

120万円台後半になった、サブマリーナー16610

2025年3月3日更新
ロレックスのサブマリーナー16610について斉藤由貴生が執筆。本記事では2024年12月の安値と2025年3月の安値を比較し現在相場を考察。この3ヶ月での変動は9万円の値上がりだった。

サブマリーナー 16610についての考察(2025年3月)

去年の12月時点でボトム価格が約119万円だったサブマリーナー16610ですが、その際、ボトム付近の2個体を除くと、120万円台後半になっているという様子がありました。

16610には、Cランクといった程度が悪い個体がある傾向があるため、相場を見る際にはABランク以上のボトム価格を見る必要があります。

去年の12月時点では、ABランク以上のボトム付近に、120万円程度の個体が2つあったため、「120万円台後半になりそうだけど、どうなるか分からない」といった状況だったといえます。

というのも、2個体が売り切れれば相場は120万円後半となる反面、新たに120万円程度の個体が出てくるということは、珍しくないことだからです。

しかし今、そんな16610は、ついに120万円台後半となっている様子。

現在、ABランク以上のボトム価格は約128万円、次に安価な個体は約129万円であるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2024年12月
の安値
2025年3月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
サブマリーナー
16610
中古 0年
3ヶ月
¥1,198,000 ¥1,288,000 90,000 107.51%

2000年代前半において、スポーツモデルの中で最もオーソドックスといえたのが、この16610。人気がある反面、「レア感」はなかったといえるのが16610で、2000年代前半の新品実勢価格は38万円程度という状態でした。

また、2010年代前半の中古相場も30万円台といったところで、オーソドックスであるがゆえに「大きな変化はしない」という印象がありました。

そんな16610ですが、今や相場は130万円近いといった様子。

ちなみに、リーマンショック直後において16610は30万円を割っていたため、その頃と比べると実に「100万円値上がりした」といえる状態であります。

なお、近頃この16610の他にも5桁サブマリーナーが値上がりしている様子があります。先日お伝えした16613の青サブは、「約3ヶ月で11万円の上昇」といった様子となっているため、SSとコンビが、近頃短期間で目立った上昇となっているわけです。

そして、もう1つ、今回の16610の値動きに伴う「ポイント」が存在。

それが、16610と同世代のシードゥエラーである16600相場を16610が抜かしてしまったという点です。

現在、16610は約128万円となっている一方、16600のABランク以上のボトム価格は121万円。

5桁世代においても「シードゥエラーよりもサブマリーナーのほうが高い」という現象が起きているわけです。

定価の観点でも、相場においても、長らく16610よりも16600のほうが高いというのが常識でしたが、16610のほうが高値となっているのは、単に「凄い」と感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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