このところ、初代の5402やその系譜である15202エクストラシンなどが下落傾向となっているロイヤルオーク。
また、新しい世代である15400STなどは、停滞気味となっている様子があります。
15400STはロレックスでいう6桁に相当する世代ですが、今回は、ロレックス5桁に相当する14790を取り上げたいと思います。
白文字盤の14790ST.OO.0789ST.10は、ちょうど1年前に418万円という水準でしたが、現在では398万円といった状態。
この1年での残価率は約95%と、この世代でも“あまり変わっていない”といった様子があります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年3月 の安値 |
2025年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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オーデマピゲ
ロイヤルオーク 14790ST.OO.0789ST.10 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥4,180,000 | ¥3,980,000 | -200,000 | 95.22% |
現時点におけるロイヤルオークの6桁世代に相当するモデル(白・銀文字盤)の相場は以下の通り。
従来、15300は15400よりも安価という相場となっていましたが、去年の4月に「15400よりも高値」となってから、現在まで15400よりも高い状態が続いています。
それに対して、上記よりも1世代古い14790の白文字盤は現在398万円といったところ。
15300と比べると87万円安といったところでありますが、15400との差は約61万円であります。
400万円台といった価格帯において60万円程度の差となっている場合、「どちらをにするか」といった比較対象になり得ますが、“15400と14790が比較対象”というのは、筆者の感覚としては初めてです。
14790が現行だった時期において、ロイヤルオークといったラグスポ(ノーチラスなど)は、あまり相場(新品実勢価格)が高くなく、いずれも100万円未満という価格で購入できました。
その一方で、15300といった世代からは新品時の相場が高くなったため、14790と15300以降では「相場が違う」というのが当たり前だったのです。
また、15400は2012年デビュー、なおかつケースサイズがより大きいため、デビュー時からの相場が15300に対して、より高値となっていたわけで、そういったことからしても14790と15400の相場は離れていたわけです。
それが、2025年の今となっては両者の相場が「比較対象」といえるぐらい近い状態。
こうなったのは、15400が登場して時間が経過したことと、14790が「ヤングクラシック」ともいえるヴィンテージ感を増してきたからかもしれません。
とはいえ、冒頭でも触れたように、近頃初代の5402が下落気味。
そういったことからすると「ヴィンテージ」に対する評価というよりも、14790の見た目であったり、36mmというサイズに対する需要が高い、という部分が「15400との差が縮まった」要因なのかもしれません。