「年次カレンダーとクロノグラフ」という2つのコンプリケーション要素を持つ5960系。2006年のデビュー時にはプラチナモデルのみの展開でしたが、2014年になると「SSブレスレットモデル」が登場。
それが5960/1A-001でありますが、パテックフィリップとしては珍しいSS、またブレスレット仕様ということからデビュー時から「高い注目度」となった経緯があります。
そのため、デビュー間もない時期(2015年5月)の新品実勢価格は580万円程度といった水準で、当時のノーチラス相場よりも遥かに高い価格帯に位置していたのです。
しかし、そういった価格帯ゆえに、「中古相場がデビュー時水準超え」となることはなかなかならず、ノーチラスの値動きが活発化した後でもそこまで派手な変動は見られませんでした。
さて、パテックフィリップでは2021年頃から非スポーツモデルでも「派手な変動」が見られるようになった経緯がありますが、この5960/1A-001もその流れに乗ったのか、2021年8月時点で「2015年の新品実勢価格超え」という状態に到達しています。
2022年には870万円台に達し、その時点で「プラチナモデルと同水準」となっていました。
そんな5960/1A-001ですが、2023年以降は値下がり傾向が続いており、2023年12月には790万円台、2024年4月には750万円台に下落しています。
そして今、5960/1A-001は更に値下がりしている状態が見られます。
5960/1A-001は現在670万円台となっているのですが、これは2024年4月水準に対して約83万円の下落といったところです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年4月 の安値 |
2025年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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パテックフィリップ
年次カレンダー&クロノグラフ 5960/1A-001 |
中古 | 0年 11ヶ月 |
¥7,548,000 | ¥6,710,000 | -838,000 | 88.90% |
現在の671万円という水準は、2021年8月の638万円にそこそこ近いといえます。
ただ、2021年8月水準に対して40万円以上高値となっているため、「2021年春並」となってしまっているノーチラス5711/1A青文字盤よりは値下がりしていないといった部分もあります。
ちなみに、現在5960のプラチナモデルはどういった状態かというと、5905P-001が1100万円、5905P-010が878万円。
どちらも5960/1A-001より100万円以上高値となっている様子です。