昨年、2024年の新作発表時に、シリーズ自体が廃止されたことが確認できたヨットマスター2。
従来、「生産終了」ということは、すなわち値上がりという印象がありましたが、ここ数年は生産終了にって「値上がり」する場合と、「反応しない」場合に分かれるといえます。
では、ヨットマスター2の場合はどうだったかというと、生産終了発覚直後には特に反応せずだったものの、その後「少し上がった」という様子がありました。
こういったケースは逆に珍しく、通常値上がりする場合は生産終了発覚直後に急上昇というパターンが多いといえます。
例えば、2021年に生産終了が発覚したエクスプローラー214270の場合、生産終了前水準が70万円台だったのが、一気に130万円台にまで上昇したわけです。
それに対して、ヨットマスター2のステンレスモデル、116680(前期針)の場合は生産終了発覚前水準が約255万円。それに対して、生産終了発覚から約3ヶ月後の2024年7月水準が約279万円となっていました。
そして、その後一時的に116680は280万円台となっていたわけですが、それをピークにその後は下落。
前回記事でお伝えした昨年11月時点では約265万円に下がっていました。
そんな116680ですが、現在水準はどうなっているかというと、約257万円といった状態。さらなる下落となってしまっている様子があります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年11月 の安値 |
2025年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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ロレックス
ヨットマスター2 116680 (前期針) |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥2,657,800 | ¥2,571,800 | -86,000 | 96.76% |
現在水準は、生産終了発覚前とほぼ同様といったところですが、この値動きによって、2024年に値上がりした分がほぼ失われてしまったといえる状態です。
ヨットマスター2は、ロレックスとしては珍しい複雑機構を搭載したモデル。
ポジション的にも、スポーツ系のフラッグシップといった存在で出たわけですが、結局のところ、超豪華ダイヤモデルなどは用意されずに、各素材、4型番といったシンプルなラインナップで終了しています。
デビューから数年の間は、かなり注目度が高いといった存在感だったわけで、同じ素材同士の比較なら「ヨットマスター2が最も高値」という相場だったといえます。
しかし、2017年頃からは、デイトナやGMTマスター2、サブマリーナーなどが上昇。
その一方で116680といったヨットマスター2はそこまでの値動きをしなかったため、気づけば116680の相場は、デイトナどころか緑サブよりも安価となってしまったわけです。
2024年に116680が上昇した際は、「緑サブ(116610LV)」よりも高値といったポジションに戻った様子を見せたわけですが、値下がりした結果、現在では再び「緑サブよりも安価」といった状態に戻ってしまったといえます。