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現在相場考察

2024年に上昇した分がほぼ失われてしまった、ヨットマスター2 116680

2025年3月31日更新
ロレックスのヨットマスター2116680について斉藤由貴生が執筆。本記事では2024年11月の安値と2025年3月の安値を比較し現在相場を考察。この4ヶ月での変動は8万6000円の値下がりだった。

ヨットマスター2 116680 (前期針)についての考察(2025年3月)

昨年、2024年の新作発表時に、シリーズ自体が廃止されたことが確認できたヨットマスター2

従来、「生産終了」ということは、すなわち値上がりという印象がありましたが、ここ数年は生産終了にって「値上がり」する場合と、「反応しない」場合に分かれるといえます。

では、ヨットマスター2の場合はどうだったかというと、生産終了発覚直後には特に反応せずだったものの、その後「少し上がった」という様子がありました。

こういったケースは逆に珍しく、通常値上がりする場合は生産終了発覚直後に急上昇というパターンが多いといえます。

例えば、2021年に生産終了が発覚したエクスプローラー214270の場合、生産終了前水準が70万円台だったのが、一気に130万円台にまで上昇したわけです。

それに対して、ヨットマスター2のステンレスモデル、116680(前期針)の場合は生産終了発覚前水準が約255万円。それに対して、生産終了発覚から約3ヶ月後の2024年7月水準が約279万円となっていました。

そして、その後一時的に116680は280万円台となっていたわけですが、それをピークにその後は下落。

前回記事でお伝えした昨年11月時点では約265万円に下がっていました。

そんな116680ですが、現在水準はどうなっているかというと、約257万円といった状態。さらなる下落となってしまっている様子があります。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2024年11月
の安値
2025年3月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
ヨットマスター2
116680
(前期針)
中古 0年
4ヶ月
¥2,657,800 ¥2,571,800 -86,000 96.76%

現在水準は、生産終了発覚前とほぼ同様といったところですが、この値動きによって、2024年に値上がりした分がほぼ失われてしまったといえる状態です。

ヨットマスター2は、ロレックスとしては珍しい複雑機構を搭載したモデル。

ポジション的にも、スポーツ系のフラッグシップといった存在で出たわけですが、結局のところ、超豪華ダイヤモデルなどは用意されずに、各素材、4型番といったシンプルなラインナップで終了しています。

デビューから数年の間は、かなり注目度が高いといった存在感だったわけで、同じ素材同士の比較なら「ヨットマスター2が最も高値」という相場だったといえます。

しかし、2017年頃からは、デイトナGMTマスター2サブマリーナーなどが上昇。

その一方で116680といったヨットマスター2はそこまでの値動きをしなかったため、気づけば116680の相場は、デイトナどころか緑サブよりも安価となってしまったわけです。

2024年に116680が上昇した際は、「緑サブ(116610LV)」よりも高値といったポジションに戻った様子を見せたわけですが、値下がりした結果、現在では再び「緑サブよりも安価」といった状態に戻ってしまったといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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