2013年にセラミックベゼル初の“2色カラー”として登場した116710BLNR。
GMTマスターシリーズは、1956年登場の6542から「2色に塗り分けられたベゼル」が特徴となっていましたが、2007年から2色ベゼルが廃止されていた経緯があります。
GMTマスター2は、2005年から順次セラミックベゼル化されたのですが、当初はセラミックベゼルの塗り分けが難しかったようで、SS、K18問わず黒ベゼル1色となっていたのです。
そういった中、「2色ベゼルの復活」としてデビューした116710BLNRは、2013年以来『大人気モデル』となったわけで、デイトナを除くと“最も人気かつ入手困難”というポジションでした。
デビュー時から長年、116710BLNRはそういった状態を保っており、特に2017年からは「目立った上昇」をするようになります。
スポーツ系の中では率先して値動きするといった傾向もあったため、この116710BLNRの相場をみていれば、ロレックス全体の様子が見えてくるといっても過言ではなかったでしょう。
しかし今、そんな116710BLNRは長らく値動きしない状態。2024年8月時点で「この1年変化なし」といった様子を見せていたのですが、それから今にかけて若干の下落といった状態。
現在水準は約213万円(ABランク以上のボトム価格)となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年8月 の安値 |
2025年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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ロレックス
GMTマスター2 116710BLNR |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥2,198,000 | ¥2,131,000 | -67,000 | 96.95% |
2023年8月から約1年にかけて220万円前後といった水準だった116710BLNRですが、現在では210万円前後といった様子。
2024年8月から今にかけて、一時は230万円ぐらいにまで伸びそうだと感じられたときもあったのですが、結局のところ値下がりし、今の210万円前後といった状態になったといえます。
なお、116710BLNRは2019年頃まで、デイトナの次というポジションに位置していましたが、2020年からはその座を緑サブの116610LVに譲ってしまったといえます。
かつては、緑サブのほうが、この116710BLNRよりも安価だったのですが、2020年以降は逆転。現在では、116710BLNRのほうが数十万円単位で安価となってしまっています。
また、2019年にはこの116710BLNRの後継モデルである126710BLNRが登場。さらには“SSの青赤”も復活した状態であります。
ですから、現在の116710BLNRのポジションは、かつてと比べると地味という印象になっているためか、相場も元気がない状態なのでしょう。
ただ、210万円前後という現在水準は、現行の緑サブ126610LVとは同水準。
緑サブの場合、126610LVよりも116610LVのほうが高い相場となっているわけですが、現行の緑サブと116710BLNRが同水準というのは、116710BLNRの底力があるといったことのようにも思えます。