ロレックスの型番は、2000年代になってから6桁化されたという印象がありますが、実は1980年代に6桁の型番を持つモデルが存在。
それがサブマリーナーの168000であるわけですが、これはいわゆる「80年代ヴィンテージ世代」に相当するモデルです。
168000は、16800のマイナーチェンジ版といえる存在。
通常、こういった「差」がある場合、ムーブメントの変更という内容が多く、例えばエアキング(14000⇒14000M)やエクスプローラー(14270⇒114270)がそれに当たります。
しかしながら、168000に搭載されているムーブメントは16800と同様の3035。
では、168000は16800と何が違うのかというと、どうやらステンレスの素材が異なるようです。
ですから、見ただけでは16800との差は分からず、さらには16610とも見た目が似ているため、2019年頃まで168000は「特に高値」となっていることはありませんでした。
しかし、2020年になると168000は16610よりも「だいぶ高値」というポジションに変化。またその頃から、中古個体数も減ってきたといえます。
ですから168000は、2020年以降になってから順調に伸びるようになったといえます。
そんな168000でありますが、現在水準はどうなっているかというと、なんと約189万円に到達している様子。
前回記事で168000を取り上げた2023年2月時点では143万円だったため、この約2年間で46万円もの上昇をしたということになります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年2月 の安値 |
2025年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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ロレックス
サブマリーナー 168000 |
中古 | 2年 4ヶ月 |
¥1,430,000 | ¥1,899,000 | 469,000 | 132.80% |
この180万円台という現在水準は、これまでの168000相場として最も高値だといえます。
また、2023年から2025年にかけて、ロレックスのスポーツモデルでこういった伸びをしたという事例も少ないため、近頃「いかに168000が評価されるようになった」ということが分かります。
168000は生産期間が短く、さらに「168000」という特殊な型番という強い個性を備えています。
しかしながら、5年ぐらい前までは16610と見た目が特に変わらないということからか、「16610プラスアルファ」ぐらいの相場だったのです。
それが今や168000は190万円近い状態になっているわけで、16610相場よりもだいぶ高値。
また、同じ80年代ヴィンテージ世代の16800に対しても圧倒的に高値となっている状態です。